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“We Are Also Obviously Very Into Metal, And We Often See a Lot Of «Standardized» Ways Of Producing And Composing This Kind Of Music Today. We Try To Challenge These Ways By Including More Inspiration From Jazz And Contemporary music.”

DISC REVIEW “MATERIALISM”

「YAWN (あくび) というバンド名は、ある意味、音楽業界の “モダン・スタンダード” に対する反動なんだよ。長年音楽教育を受けてきた僕たちは、音楽的に “こっち” や “あっち” の方向に進みたい場合、ジャンルの慣習に基づいたすべてのルールに従ってきていて、かなり疲れていたんだよね。それで、一般的なレシピに従うことなく、何か新しいものを提供したいと心から思っていたんだ」
あらゆる音楽ジャンルには、すべて “規範” “標準” “ルール” が存在します。当然でしょう。ある種の雛形がなければ、ジャンルという概念それ自体が崩壊してしまうのですから。もちろん、現代のインストゥルメンタル、エクストリーム・ミュージック、プログレッシブというジャンルにもその雛形は存在します。MESHUGGAH はそのすべてに多大な影響を与えた巨人にちがいありません。
「ハイゲインの8弦ギター、ローチューンのドラム、そしてプロダクションの考え方など、MESHUGGAH は僕らのバンドにとって圧倒的に重要な音楽的影響を与えた存在だよ。彼らは間違いなく僕たちのヒーローで、もし彼らと一緒にツアーをする機会があれば、おそらく僕たちは心臓発作を起こすだろうね」
YAWN はしかし、その場所からさらに進んで新しいダイナミックな振動をもたらしてくれます。同じような、すこし奇妙な美的関心を持つ人々ならば、このバンドが現代のプログ・メタル世界にモダンなジャズの即興やノイズを導入し、地獄より重いリフ、複雑怪奇なリズムのパズルに新鮮な息吹を吹き込む開拓者であることを即座に認めるはずです。このポリリズムの両輪は次にいつ出会うのだろう、この不思議な響きはどこの伝統音楽だろう、少しづつ、ほんの少しづつ速度を変える肉感的なリズム、そして半音階さえ超えていく四分音の衝撃。
「Djent における共通のモラルは、とても刺激的で高揚感を与えてくれるものだと思うな。”ロックスターなんて論外、みんなでとにかく残虐で奇妙なリフを作ってインターネットにアップしよう” という考えを共有しているように思えるね。このような考え方が、クールな新しいバンドを生み出しただけでなく、現代の “ジェント・ベッドルーム・ミュージシャン” という文脈が、毎日出てくる素晴らしいソフトウェア、ギター・ギア、ドラム・サンプルなどのきっかけになったのだと思っている」
興味深いことに、多くの “MESHUGGAH 崇拝者” とは異なり、YAWN は Djent というムーブメントを抱擁し、すんなりと肯定しています。もちろん、彼らの目指す即興性、音の肉感と Djent の “定型”、機械化は同じ MESHUGGAH の申し子でありながら180度異なる考え方。それでも、”ロックスター” から遠く離れた場所にいるというある種の疎外感、反逆性、DIY の精神は共通していて、エレクトロニカや新機材という文脈からも多大な恩恵を受けていることに違いはないのです。
「どの曲もエンディングがあり、でもそれが次の曲の始まりになっていて、最初から最後まで通して聴くことができるように構成されているよ。このアルバムを制作しながら、僕たちの音楽世界のすべてがこのアルバムに込められているような気がしたんだよね。自分たちの音楽を表現するときに、物質の4つの状態 “固体、液体、気体、プラズマ” と多くの類似点があることに気づいたんだ」
37分のデビューアルバム “Materialism” は、アンビエントなサウンドスケープ、即興のギターソロとブルータルなブレイクダウン、感染性のグルーヴと心を溶かすリズム、実験的なエレクトロニクスを並列繋ぎで並び立て、これらすべての要素を論理的かつ音楽的な快適さを併せ持つ驚きのルービック・キューブとして組み合わせているのです。凍りついた永久凍土の即興音楽は、北欧で噴火するメタルの火山によって見事に溶解をみました。”唯物論” とはすなわち、スタイルやサブジャンルに巣食う特定のルールを破ることを意味していて、彼らは MESHUGGAH を “マトリックス” の世界へと引き込むのに十分な “仮想現実” とハッキングの技術を備えているのです。
今回弊誌では、ギタリスト Torfinn Lysne にインタビューを行うことができました。「僕たちは明らかにメタルが大好きなんだけど、今日、この種の音楽の制作や作曲はある意味 “標準化” された方法だと感じていたんだよね。僕たちは、ジャズや現代音楽からより多くのインスピレーションを得ることで、こうした方法に挑戦しようとしているんだよ。だから、一般的な “モダン・メタル” サウンドを再現しようとするのではなく、自分たちの方向性に沿って音楽を制作しているんだ」 どうぞ!!

YAWN “MATERIALISM” : 9.9/10

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“America Used To Have an Obsession With Remaking The Famous Japanese Horror Films, And To Me, They Were Never Scary, Because It Placed Those Stories In Our Culture. To Me What Makes Japanese Horror Stand Out, And What Makes It Scarier, Is The Differences In Our Surroundings, And Cultures.”

DISC REVIEW “ONRYO Ⅱ: HER SPIRIT ETERNAL”

「当初はバンド名に、宗教的な意味合いから英語の “Altar” (祭壇) を使おうと考えていたんだ。でも、その名前を使ったバンドはすでにたくさんあるし、日本をテーマにしたものを書き始めていたから、”Saidan” の方がしっくりくるかなと思ったんだよね」
ナッシュビルから登場した USBM の雄、SAIDAN のメンバー Saidan と Shadosai は、日本文化への大きな愛と興味を持ち続けています。例えば、TRIVIUM の Matt Heafy がそうであるように、日本の神話、芸術、大衆文化において恐怖の概念がどのように表現され、それがいかに西洋の手法、恐怖と異なるのかに彼らもまた着目しているのです。
もちろんこれまでも、日本のフォルクローレ、その表層をテーマとした海外のバンドは少なからず存在しました。しかし、Matt の IBARAKI や アルゼンチンの IER、そして SAIDAN のように、日本の民俗的伝承や日常の深層までふみこんで音に委ねるアーティストが近年増えています。これぞメタル好奇心の生命力と感染力のたまもの。
「アメリカはかつて、日本の有名なホラー映画をリメイクすることに執着していたよね。でも、僕にとってそれは決して怖いものではなかったんだ。だから、日本のホラーを際立たせ、より怖くしているのは、おそらく僕たちを取り巻く環境と文化の違いだと思うんだ」
人間が持つ恐怖の感情は、おそらくその対象が未知のものであればあるほど増大する。そういった意味からも、およそ恐怖や狂気、死を描くブラックメタルのテーマとして西洋には馴染みの薄い日本の怪談を選ぶことはなるほど、理にかなっています。ただし、興味深いことに SAIDAN は、精神疾患や社会病質といった見えざる恐怖を引き起こす日本の悪霊、幽霊、妖怪、呪いと西洋の魔女を恐怖のスープでコトコトと煮込んで混交させているのです。
「BALZAC, LOUDNESS, DOG inThe PWO, X Japan、ANTHEM, 神聖かまってちゃんといったバンドにね。そして、Mrs.GREEN APPLE、DISH//、PassCode、Dizzy Sunfist、YOASOBI みたいな新しいグループにも影響を受けている。その他にもたくさんの日本のアーティストが、僕の作品作りに大きな影響を与えてくれているよ」
驚くべきことに、SAIDAN の異文化交流は恐怖だけではありません。まさに日本との架け橋となるべく、彼らは日本のロックやポップス、メタルからの影響まで大胆に料理して、鍋の中へと放り込みました。それはさながら恐怖を際立たせるためのイヤー・キャンディー。それとも生への渇望でしょうか。”Onryo” のサウンドや構成はブラックメタルであるにもかかわらず、生き生きとした、喜びさえ感じさせる多幸感のスパイスが用意されているのです。
「日本のポップスには独自のスタイルとフィーリングがあるんだよね。コード進行やメロディーも独特で、本物の楽器が使われている。一方、アメリカのポピュラー音楽は、ほぼ100% “フェイク” なんだ」
ポップでフレンドリーなリフ、ダンスホールのリズム、叫び声と極北のアンビエンスの奇妙な組み合わせでハイテンションな “Kissed by Lunar’s Silvery Gleam” で幕を開けるアルバムは、とてつもなく多くの音楽を提供してくれる怨霊の玉手箱。J-Rock、J-Pop, パンク、ポスト・ブラック…そしてドリーミーなシューゲイザーまで、あらゆる影響を SAIDAN のスタイルに取り込み、それがどんなに矛盾していても必死ですべてを成立させていきます。この包括的な精神は、他の楽曲にも波及し、エネルギッシュでポップなリフ、チャギーなリズム、冷たいアンビエンス、苦悶の叫び、神々しき多幸感、儚さと喪失感、つまり黒さと白さが等しく溢れかえっているのです。
重要なのは、ただポップであるのではなく、生々しく肉感的ブラックメタルの嗚咽に沿ってメロディックであることでしょう。シンセのキラキラとあいまって “Queen of the Haunted Dell” には COB の華やかささえ感じますし、”Yuki Onna” の素晴らしきJ-POP感も出色。
今回弊誌では、SAIDAN にインタビューを行うことができました。「日本の怪談やホラー映画について書き始めたのは、それらを読んだり見たりすることで、当時の人生で起こっていたすべてのことを忘れることができたからなんだ。西洋の音楽の中では、日本の怪談をテーマとしたストーリーはほとんど語られていない気がしたしね」 どうぞ!!

SAIDAN “ONRYO Ⅱ: HER SPIRIT ETERNAL” 9.9/10

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“Metal Music Was Boring Me, I Thought The Genre Was Going In Circles. Then One Day I Watched a Justice Live Show And It Was The Trigger. Why Not Push Electro To The Point That It Sounds As Powerful As Metal Music? So Carpenter Brut Was Born.”

DISC REVIEW “LEATHER TERROR”

「Bret Halford は、POISON の Bret Michaels と JUDAS PRIEST の Rob Halford を混ぜた名前で、主人公が好きなグラム・ロックとヘヴィ・メタルという二つの音楽ジャンルにオマージュを捧げる私なりのやり方だった」
“若き科学者 Bret Halford は、恋愛が苦手な男。学校のチアリーダーである運命の女性は、すでにいじめっ子のひとりと付き合っている。ロックスターに扮した Bret は、Leather Teeth と名乗り彼女を口説こうとするが、大事故に巻き込まれ大やけどを負ってしまう。同じ頃、ミッドウィッチでは謎の殺人鬼 “ブギーマン” が街をうろついていた。この街では殺人、カニバリズム、暴力が進行中だ”
これは2018年の “Leather Teeth” で、フランスが誇るシンセウェーヴの天才 CARPENTER BRUT が書き起こした、ヘヴィ・メタルとホラーのレトロフューチャーな怪綺譚、3部作のサウンドトラック、その第1幕。CARPENTER BRUT の頭脳である Franck Hueso は、ギターをほとんど持たず、ボーカル曲も数曲のみであるにもかかわらず、”ターミネーター”、”エルム街の悪夢”、”バトルランナー” の完璧にデザインされた電子音楽を、華やかなヘアメタル、ディスコ風味、鋲付き革ジャンの光沢で鮮やかに彩ってみせました。Carpenter の名は伊達ではありません。
「僕はミュージシャンではないから、楽器を演奏するのは難しかった。でも一方で、僕は機械やプラグなどを扱う方法を知っていて、それを扱うのが好きなんだよね。自分が何をしているのか、どんな結果が得られるのか、よくわからないまま何時間もシンセサイザーをいじっていると本当に面白いし、”ハッピー・アクシデント” が発生して、思いがけない結果が得られることもあるんだよ」
第二幕 “Leather Terror” は、Bret が第一幕で受けた屈辱を晴らすため、復讐の鬼となるストーリー。興味深いことに、”Leather Teeth” の4年後にリリースされた “Leather Terror” は、その舞台設定も1987年から1991年、つまり4年後へと移行しています。”Serpence Albus” から “Black Album” へ。奇しくもそのストーリー・ラインと呼応するかのように、CARPENTER BRUT の音楽もまた、ナイフと血とレザーが織りなすダークでアグレッシブな領域へとより深く歩みを進めています。Franck のノスタルジアとは冷たく、硬く、しかしどこか居心地のよい恐怖。
「僕はポップスのフォーマットで、シンプルでキャッチーな曲も好きだし、A点からZ点まで、いろいろなムードを持った伸びていくような楽曲も両方好きなんだ。だから、ロックやポップスの音楽的な構成でありながら、すべてシンセサイザーで行う。人々が慣れ親しんでいる構造を保ちつつ、あまり馴染みのない音を使うという二律背反を多用しているのさ。そうやって様々な音楽をミックスしているよ」
シンセウェーヴ、インダストリアル、ダークウェーヴ、EDM、そしてメタルの境界線を曖昧にした “Leather Terror” は、80年代のホラー映画のような構成の魔法で、過去と現在、そして未来までも曖昧にします。不気味で威嚇的なリズム、反復の美学、重厚なサウンドスケープとアンセミックなメロディー、静謐で暗がりのムードにいたるまで、Franck はその武器化された電子機器でメタルとシンセウェーヴの華麗な “戦争” を “麻薬的” に描いているのです。
「メタルは退屈で、このジャンル自体が堂々巡りだと思っていたんだよ。そんなある日、JUSTICE のライブを観た。あれが引き金となったね。エレクトロもメタルと同じくらいまでパワフルなサウンドにできないか?…エレクトロを最もダンス的な方法で押し出し、メタルのパワーとクロスオーバーさせたいという欲求が生まれたんだ。それで CARPENTER BRUT が誕生したんだよね」
ギターを1本もフィーチャーしていないのに、私たちの望む荒々しいリフやメタリックな音像が生み出される奇跡。実はその根底には、メタルとディスコに共通する “パワー” や “エナジー” の底流がありました。陰と陽の音楽的な掛け算は殺人鬼のダンスホールを産み落とし、クリエイティブな自由を与えられた “ゲスト・ダンサー” ならぬゲスト・シンガーたちは、その場所で思いのままにトラックをハックし、恐怖に独自の色を加えていきます。
GUNSHIP の Alex Westaway、THE DILLINGER ESCAPE PLAN の Greg Puciato、CONVERGE の Ben Koller、TRIBULATION の Johannes Andersson、SYLVAINE の Kathrine Shepard、ULVER など、多数のゲストが踊る死の舞台は、あの時代の空気感を呼び覚ますだけでなく、多様なボーカル体験をも再現しています。つまり CARPENTER BRUT はメタルではない “電子音楽” であるけれど、メタルと同じくらい暗く、豊かで、感情的で、エクレクティックな音楽。ミュージシャンじゃなくてもミュージシャンにはなれる。CARPENTER BRUT のすべては楽しい二律背反が原動力なのです。
今回弊誌では、Franck Hueso にインタビューを行うことができました。「”北斗の拳” や “マッド・マックス” などのように、僕が特に大好きなポスト・アポカリプス的な精神に基づく “AKIRA” の世界観は、もちろん大好きさ。”ポスト・アポカリプティック” (終末論的) は、次のアルバムのテーマにもなっているからね」 GHOST の Tobias によると、Franck はあの DEATHSPELL OMEGA にも関わりがあるとかないとか…それにしても、PERTURBATOR といい、DAN TERMINUS といいフランスのダークウェーヴ恐るべし。どうぞ!!

CARPENTER BRUT “LEATHER TERROR” : 10/10

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“I Think That It Has To Do That I’m a Good RPG Player. I Can Get Easily In The Shoes Of Every Band Like I’m a Full Member Of It. I Can Pretend To Be Adrian Smith, Jim Matheos, And Joey DeMaio All On The Same Day.”

BOB KATSIONIS “KEEPER OF THE GREEK POWER METAL”

1980年代後半、ヨーロッパでパワーメタルが登場したとき、それは要するに、すべての “つまみ” を最大にした伝統的なヘヴィ・メタルだったのかもしれません。HELLOWEEN や GAMMA RAY といったバンドは、JUDAS PRIEST や IRON MAIDEN が築いた核となるサウンドに、よりビッグで晴れやかなメロディー、より大仰なアレンジ、より華やかなボーカルを吹き込み、創造力を過剰なファンタジー世界へと導くことに成功しました。パワーメタルが発展するにつれ、アーティストたちはサウンドの特定の側面に焦点を当て、よりシンフォニック。プログレッシブな分派や、スラッシュ、スピードメタルとの再会を目論む一派も登場。細分化が加速されていきます。しかし、1990年代後半から2000年代初頭にかけてギリシャで生まれたパワーメタルのシーンは当初、初期のパワーメタルの原則にほぼ忠実だったのです。
その後20年間で、ギリシャはおそらく世界で最も強力なパワーメタル・シーンに発展しました。リリースされた作品の数、全体的なクオリティ、あるいは探求されたサウンドの幅など、どれをとっても、地中海沿岸の国は世界中のパワーメタル・ウォーリアーズから大きな尊敬を集めています。
実際、初期からシーンを見守る SACRED OUTCRY のベーシスト George Apalodimas は、「最近、ギリシャからリリースされる作品のクオリティに人々が注目しているのを見て、とても嬉しく思っている。伝統的なヘヴィ/パワーからプログレッシブやシンフォニックなものまで、幅広いスペクトルをカバーする様々なアーティストが揃っているし、僕らが最初に活動していた(90年代)頃と比べて、シーンは大きく進歩したんだ」と語っています。
ギリシャで Bob Katsionis ほどパワー・メタルの強豪国としての評判を高めている人物はいないでしょう。アテネ出身の Bob は、2000年代前半に CASUS BELLI と FIREWIND のキーボード奏者として有名になりました。この2つのバンドは、ギリシャがモダンなシーンを確立する上で非常に重要なバンド。
「たしかに FIREWIND が現れて、いくつかのドアを開けたことも今の状況に関係していると思う。私たちが現れるまで、ギリシャで成功したバンドは ROTTING CHRIST や SEPTIC FLESH のようなブラックメタル・バンドだけだったんだ」
特に、Gus. G 率いる FIREWIND は、その津波のように押し寄せるメロディーと超絶技巧の炎風で日本でも大きな成功を掴み、グリーク・パワーメタルの存在を世界へと知らしめる原動力となったのです。

「ソロ、OUTLOUD, SERIOUS BLACK, VASS/KATSIONIS, WARRIOR PATH, STRAY GODS, イタリアの WONDERS、あと VALIDOR も。ププッ多すぎて挙げられない!(笑) 実はそれは、私が RPG の良いプレイヤーであることと関係があると思うんだ。どのバンドにも、自分がそのバンドの完全なメンバーであるかのように、簡単に入り込むことができるんだ。Adrian Smith, Jim Matheos, Joey DeMaio に同じ日になりきることができるんだ」
FIREWIND を離れた現在、Bob は世界中の様々なバンドで演奏し、レコーディング・エンジニアやミュージック・ビデオのディレクターとして働き、Symmetric Records を運営し、ギリシャから最もエキサイティングなメタルのレコードを様々な形でリリースしているのです。Bob Katsionis は、かつての Shrapnel Records における Mike Varney のごとく、これらのアルバムの多くを自らプロデュースし、演奏も加えています。
「FIREWIND を辞めてからの2年間で、私は新しいスタジオを作り、素晴らしいアルバムをリリースしながら Symmetric Records をアンダーグラウンドで尊敬されるレーベルにし、プロデューサーとしての地位も確立できた。これは、”バンドでキーボードを演奏している人” ではなく、自分自身でいることの利点だったよね」
Bob の最初の本格的なバンド、SKYWARD は、解散する前にフルレングスを録音することができませんでした。ゆえに、ギリシャをパワー・メタルの地図に乗せたのは、1998年にデビューしたアテネの別のバンドでした。INNERWISH の “Waiting for the Dawn” は、HELLOWEEN の “Keeper of the Seven Keys” のメタル・ファンタジーと STRATOVARIUS のパワー・シンセサウンドの中間にあって、ギリシャで今日まで続いているパワーメタルの連鎖の始まりとなりました。
INNERWISH の “Waiting for the Dawn” からのラインナップはアルバム1枚のみとなりましたが、その後バンドはギタリスト Thimios Krikos と Manolis Tsigos の脇を固めるミュージシャンを交代しながら活動を続けてきました。彼らの最新作は2016年のセルフタイトル作品で、EVERGREY や SYMPHONY X を彷彿とさせるプログレッシブな装飾を施した、より洗練されたパワーメタルへと進化を遂げています。かつて弊誌がインタビューを行ったグリーク・パワーの超新星 WARDRUM, SUNBURST にしても、NEVERMORE, KAMELOT という二大プログパワー・バンドを崇拝していましたし、UNTIL RAIN という才能もいます。プログは一つのキーワードなのかもしれませんね。ともあれ、INNERWISH は、同世代の FIREWIND とともに、20年経った今もなおグリーク・パワーメタルを代表する存在といえます。

1998年にピレウスで結成された SACRED OUTCRY ですが、デビュー・アルバム “Damned for All Time” がリリースされたのはなんと2020年のことでした。バンドは初期にカルト的なデモを2つ発表していて、2003年のデモは実質的に “Damned” のラフな原型でしたが、最終バージョンは待つ価値が十分にあったといえます。壮大なメタル、魅惑的なアコースティック・パッセージ、豊かなメロディー、スラッシーなリズム、そして Yannis Papadopoulos のパワフルなボーカルが融合したこの作品は、ギリシャのシーンのみならず、パワーメタル全体のクラシックとなりました。
バンドのベーシストであり、唯一の創設メンバーである George Apalodimas は、「私はパワーメタルをずっと愛してきた。うまくいけば感情を伝えることができるからね。このジャンルの音楽と歌詞は、日常の生活や葛藤から抜け出すための入り口として機能するんだ。そして、それが私たちの音楽で常に目指しているものなんだ」と語ります。
“Damned for All Time” が提供する逃避は、Apalodimas と彼のバンドメンバーが愛するファンタジー小説に根ざしています。アートワークには、マイケル・ムアコックの代表作である『メルニボネの皇子』のエルリックが、頭上をドラゴンが飛び交う厳かな城を見つめる姿が描かれています。このアートはアルバムの雰囲気と完璧にマッチし、特に14分にも及ぶ見事なセンターピース “Damned for All Time” は圧巻のファンタジー。元 LOST HORIZON のシンガー Daniel Heiman をボーカルに迎えた2ndアルバムもすでに “オーブン” の中にあります。このスウェーデン人は、2000年代初期に最も高く評価されたパワーメタルの声であり、ギリシャのシーンの名誉あるメンバーとしての彼の再登場は喜ばしいことといえるでしょう。

さて、Bob Katsionis 率いる Symmetric Records が真に注目を集め始めたのは、Andreas Sinanoglou が率いるアテネのプロジェクト、WARRIOR PATH と仕事を始めたときでした。ファンタジーをテーマにした勇壮なパワーメタルの2枚のアルバムを通して、Sinanoglou はこのジャンルの最高のソングライターの一人としての地位を確立しました。Bob 自身もその2枚のアルバムで演奏し、プロデュースを手がけていますが、彼は最初から特別なバンドを手に入れたと思っていたそうです。
「当初、Andreas は、自分と友達が楽しめるアルバムを作りたかっただけなんだ。でもね、彼がスタジオで曲を演奏しているのを聞いた瞬間、この素材は世界のパワーメタル・シーンに欠けているものだと気づいたんだ」
Yannis Papadopoulos をセンターに据えたセルフタイトルのデビュー作は素晴らしい出来栄えでしたが、Sinanoglou は想像できる限りのあらゆる点で前作を改善した2作目、”The Mad King” で上がり切ったハードルをさらに超えてきました。楽曲はより野心的で、演奏はよりタイトに、歌詞の物語性はより強く、そして何よりここでも Daniel Heiman が歌っています。WARRIOR PATH はパワーメタルで最も切望されているシンガーを確保し、”The Mad King” に瑞々しき命を吹き込んだのです。
「Daniel Heiman を起用したのはクレイジーなアイデアだったが、そうするのが正しいことだと分かっていたんだ」と Bob Katsionisは振り返り、「非常に大胆な行動が、最終的には実を結んだ。このアルバムには、いまだに信じられないほどの愛と賞賛が寄せられているよ。そんなつもりはなくても、”アンダーグラウンド・クラシック” を作ってしまったと思うし、私たちのアルバムを買ってくれた人たちひとりひとりに感謝しているんだ。我々は感謝しているよ」

Bob Katsionisの最新プロジェクトの一つは、TERRA INCOGNITA のシンガー、Billy Vass とのコラボレーション・アルバムです。そして、Vass/Katsionis とクレジットされたアルバム “Ethical Dilemma” は、WARRIOR PATH の剣を振り回す勇壮なパワーメタルからは遠く離れたもの。その代わりに二人は、DREAM THEATER, QUEENSRYCHE, FATES WARNING の美しくも洗練されたプログ・メタルにインスピレーションを得ることになります。こうしたスタイルの追求は、複雑と甘さのバランスが非常に難しいのですが、”Ethical Dilemma” で彼らは “Images and Words” や “Empire” のような完璧なバランスを見つけ出しました。
「90年代から2000年代にかけてのメランコリックで難解なプログレッシブ・メタルに常に愛着を抱いていた私にとって、これはそれを示すチャンスだったんだ。Billy Vass にソロ・アルバムのプロデュースを頼まれた時、”どんな音にしたい?” と聞いたら、FATES WARNING の “Perfect Symmetry” みたいな音楽を作りたいと言われたんだ。で、それが全てだった。作曲には1ヶ月もかからなかったんだけど、彼がメロディーを考えてくれたときは、とても感激したよ。私が渡した音楽すべてに、完璧なセリフと歌詞を書いてくれたんだ!」

1995年、小さな港町ヴォロスに住んでいた10代の頃、Kiriakos Balanos は友人たちと SILENT WINTER をスタートさせます。そのメンバーで数枚のデモを制作しましたが、仕事や学業で方向性が異なるため、バンドは解散。大人になってヴォロスに戻った Balanos は、SILENT WINTER 名義で新たなラインナップを組み、プロジェクトの復活を決意します。バンド名とはうらはらに激烈な “The Circles of Hell” と “Empire of Sins” は、その決断の正しさを裏付けるもの。Balanos のシュレッド・ギターとフロントマン Mike Livas の高らかなファルセットに導かれた、プログ・パワーのワープスピードは光速を超えます。
「ギリシャがパワー・メタルにおいて非常に強力なシーンを作るれたことは、非常に満足のいくこと。特にこの10年間ギリシャは、他の国から羨まれることが何もなかったからね。とバラノスは言います。「この場所に小さな石を贈ることができてとても幸せだよ」
注目すべきは、SILENT WINTER がグリーク・パワーメタルの非公式な本部であるアテネから遠く離れた場所で活動していることでしょう。バラノスは、アテネに多くのチャンスがあることは認めていますが、強い決意と努力によって地理的なハンディキャップを克服することができたと胸を張ります。
「首都に住まないと、どうしても負担が大きくなってしまう。田舎では知り合いが少ないから、広報の仕事も多くなる。つまり、より多くの努力と作業が必要だという意味だよ」

CRIMSON FIRE 3枚目のLP “Another Dimension” のジャケットには、レーザーの目を持つロボット・ペガサスが宇宙空間を飛行している様子が描かれています。ファンタジーの “おふざけ” を皮肉らずに受け入れることで、パワーメタルを伝統的なヘビーメタルの系譜から少々切り離すことに成功しているのかもしれませんね。”Another Dimension” は、CRIMSON FIRE のクラシックなパワーメタル・サウンドに80年代のAOR的なシンセサイザーとボーカル・ハーモニーを取り入れ、HELLOWEEN と JOURNEY の “別次元” が同時に味わえる作品に仕上がっています。
ギタリストの Stelios Koutelis にとって、ギリシャはメタルを “売る” のに適した場所であり、2004年という結成の時期は完璧だったといいます。
「ギリシャでヘヴィ・メタルが盛んになり始めた時期に、メタルシーンに参入する機会に恵まれたと言うべきだろう。やったりやめたり、時にはやり続けるバンドもいたが、周りにバンドがいない瞬間はなかった。そして、これは現在に至っても同じことだよ」

VALIDOR 唯一の常任メンバーである Odi Thunderer は、自身の音楽を “Blood Metal” と呼んでいます。その理由は簡単。Symmetric Records からリリースされた VALIDOR の最新アルバム “Full Triumphed” からは、マーチング・ドラム、スタッカート・ボーカル、ぎっしり詰まったリフに紛れもない血で血を洗う戦争のにおいがします。Thunderer のパワーメタル解釈は、このジャンルの華やかなヨーロッパスタイルよりも、MANILLA ROAD や CIRITH UNGOL といったエピック・メタルとの共通点が多いといえます。そのため、彼はギリシャでは比較的異質な存在ですが、それでも演奏も受け持った Bob Katsionis をはじめシーンの著名人たちとは深く交流しています。

「私の音楽はすべて、”Seventh Son of a Seventh Son” を中心に発展してきたんだ。音、音符、構造、コンセプト。IRON MAIDEN は皆も知る通り、音楽以外にも多くのことをやっている。アートであり、ロックであり、メタルであり、イメージであり、伝説なんだ。だから偉大なんだよ」
では、Bob Katsionis を中心とした グリーク・パワーメタルの原点はどこにあるのでしょうか。答えはズバリ、IRON MAIDEN です。エディをアイコンとしたメイデンのマーケティング戦略やアート、イメージ作り、伝統的なメタルを突き詰めながら幅をもたせた多様なサウンド、そして練りに練ったストーリーをアルバムに付与するコンセプト。そのすべてが Bob Katsionis の作品群とギリシャのパワーメタルに投影されているのです。
「正直なところ、昔のメイデン・ファンの大半がそうであるように、ここ10~15年の彼らにはかなりついていけてないんだ。しかし、これは彼らではなく、私に問題があるんだよ。私は “Senjutsu” を好きになろうとしたし、最後には好きになった。でもたしかに、曲はとても長くて退屈なんだよね」
STRAY GODS はそんな Bob の “メイデン愛” を形にした新たなプロジェクト。ボーカルも、ギターも、リズム隊も、恐ろしいほどに IRON MAIDEN しています。ただし、重要なのは “Storm the Walls” の楽曲はすべてがオリジナルで、ありそうでなさそうであるかもしれないけどないようなメイデンのリフやサウンドを奏でている点です。さらにいえば、”Somewhere in Time”, “Seventh Son of a Seventh Son” というメイデン史上最もキャッチーで煌びやかだった時代を基盤としているので、現在のメイデンには期待できないカタルシスやシンガロング、スピードアタックが存分に繰り広げられているのです。まさにここは “If” の世界。もしメイデンが、あのころの輝きを取り戻したら…
今回弊誌では、弦と鍵盤の二刀流天才派、Bob Katsionis にインタビューを行うことができました。「例えば、DREAM THEATERのように、曲の長さを正当化することはできない。だから、私は彼らを “プログレッシブ” とは呼ばないんだよ。彼らに今必要なのは、外部のプロデューサーなんだろうな。でも、それをいったい誰が言うんだろうね?我々は最後まで彼らを追いかけ、愛していくつもりだよ」 素晴らしいですね。オリジナルだなんだのいろいろをすっ飛ばして言えるなら、”Senjutsu” の2万倍良い。Bandcamp のメタル部門で発売からずっと一位を守り続けているのも頷けます。オリンパス・メタルの守護者の登場。どうぞ!!

STRAY GODS “STORM THE WALLS” : 10/10

参考文献; BANDCAMP TOSTEM ドア・引戸用部品 錠・店舗・勝手口・テラスドア ストライクセット:ストライクセット(内付・浴室用)[DCZZ121]

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“Punk Is Anything We Want It To Be. I Like ‘Do-it-yourself’ Because It’s Whatever You Feel Like. It Doesn’t Have To Be a Certain Way.”

「言いたいことは何でも言うべきだし、言えたらそれを誇りに思うべき」
まだ若く、会場によっては客として入れないかもしれませんが、LA のパンクバンド THE LINDA LINDAS はシーンに特別注目されています。昨年の大ヒット “Racist, Sexist Boy” で Epitaph にピックアップされた後、強さと10代特有の青を持った彼女たちは、すでに世界を相手にする準備が整っているのです。
ニーハイソックスとグラフィックTシャツに身を包んだアジア系とラテン系の4人の少女は、パンデミックの中で急増した反アジアの憎悪に対して、勇ましくも正当で、活気ある雄叫びを上げました。
自分の10代を振り返ってみればわかるでしょうが、ティーンエイジャーの多くは夏休みの過ごし方をあまり考えてはいません。数ヶ月に及ぶ授業、宿題、試験の後、一年のうちで最も晴れやかな時期を気ままに過ごせる自由はあまりに優雅です。綿密な計画は必要ありません。友達に会ったり、日光浴をしたり、学校の時間割にはない楽しさとリラックスを詰め込むためのシンプルな時間。
しかし今年、Lucia と Mila の De La Garza 姉妹、いとこの Eloise Wong、長年の友人 Bela Salazar は、THE LINDA LINDAS 初のヘッドライン・ツアーに出発し、他に類を見ない冒険の夏休みを過ごすことに決まっています。BIKINI KILL の Kathleen Hanna が彼女たちの母親に直接メールを送り、彼女のバンドの再結成ツアーの前座を務めてもらえないか頼んだという逸話も。彼女たちはリラックスしている場合ではないのです。

多くのバンドとは異なり、THE LINDA LINDAS にはフロント・パーソンがいません。4人全員が歌い、作詞作曲をすることで、それぞれの声がほぼ均等に聞こえるようになっています。ベーシストの Eloise は最も熱狂的な性格で、怒りに満ちた楽曲にぴったりの力強いシャウト・スタイルを持っています。ギタリストの Bela はビッグなリフを奏でながら、メランコリックで物思いにふけったり、ヒステリックな叫び声をあげるのに適した硬質な歌声を披露。
一方で、同じくギターの Lucia は、晴れやかな楽観主義で、世界をありのままにとらえながらも、そこに喜びを見出すような曲を書き連ねます。ドラマーである Mila の歌詞は、姉の Lucia でさえ 「彼女がまだ11歳だなんて信じられない!12歳、いや15歳くらいに感じる時もあるわ!」 と語るほど自己認識と思慮深さに秀でています。
昨年半ば、LA市立図書館で “Racist, Sexist Boy” を披露した動画は予想外に拡散され、この4人組はシーンに突如現れることとなりました。Mila の同級生が、父親から、彼女のような中国系には近づくなと言われたことがすべてのはじまりでした。ジョージ・フロイドの殺害事件と BLM で世界が変化を求めているときに、反ヘイトの気迫に満ちた彼女たちの賛歌が心を打ったのでしょう。彼女たちが見せた強さと希望は、まもなく伝説的なパンクレーベル、Epitaph へと4人を導くことになりました。
「BAD RELIGION, DESCENDENTS, RED AUNTS, L7 など、私たちが大好きなバンドがたくさん所属しているレーベルの一員になれるなんて、シュールな話ね。SOUL GLO と THE MUSLIMS が Epitaph と契約したことにも興奮しているわ」

そして、”RSB” の拡散は、同じように “嫌な奴” の無知に悩まされた見知らぬ人たちから多くのメッセージが殺到することにもつながりました。
「この曲が人々をひとつにするのは素晴らしいことだけど、多くの人が共感してしまう状況は本当に悲しいことだわ」
Mila と Eloise は、2020年11月にロックダウンが始まる1週間前に Mila がクラスメートと交わしたやりとりを受けて、この曲を書き下ろしました。
「彼は、お父さんに中国人に近づくなと言われたと、ピンクの大きなパーカーから頭を覗かせながら言うの。なぜそんなことを言われるのか、とても困惑したわ。何が起きているのかわからなくて、私が中国系だと言ったら、彼は私から離れ始めたの」
Mila は家に帰り、家族とバンド仲間にその出来事を話しました。”Racist Sexist Boy “が誕生したのは、それからズームコールによって誕生していきます。虐げられてきたすべての人の力になることを願いながら…
「”Racist Sexist Boy” が爆発的にヒットした直後は、バンドにいるアジア人ってどんな感じなのかって質問されたよ…音楽で自分を表現することは、私にとってとても大切なこと。怒っているときに怒ったり、悲しんでいるときに悲しんだりすることができるのが、音楽のいいところなの。音楽があれば、他の方法では封じ込めてしまうようなことも話すことができる。政治的、社会的な問題であろうとなかろうと、吐き出したいことは何でも書くわ」と Eloise は打ち明けます。
「自分たちの声を、声をもたない人たちのために使いたかった」と Mila も頷きます。
当初、この曲は “Idiotic Boy” と呼ばれ、「馬鹿で愚かな」男の子について歌っていましたが、彼女たちは能力主義について学び、Eloise はその言葉がいかに人を傷つけるかを学んだと言います。
「この歌は、人種差別的で性差別的な男の子に対抗するためのものだったけど、私たちが差別的なことをしては元も子もない。だから、言葉を変えたの。私たちは知性についてではなく、いじめっ子であることについてより多く語ることにした。9歳の少女に実際に起こったことを物語にしたかった。そうすれば、世界は無視できなくなるから」
今でも少年からの謝罪はありません。しかし、Lucia たちにとってそれはもうすでに重要なことではないのです。
「もう、彼のことはどうでもいいの。より良くなるため、やってはいけないことを人々に伝えるため、そして私たち全員がより良くなるためのものになったから。私たちは完璧ではない。たとえ男の子でなくても、人種差別や性差別をしないこと。ホモフォビック(同性愛嫌悪)であってはならない。ただ、悪い人にならないように。そして能力主義にも陥らないように」

THE LINDA LINDAS の4人は、BEST COAST, THE CLASH, THE ADOLESCENTS, YEAH YEAH YEAHS といった反抗の音に囲まれて育ちました。「私は “子供の音楽” を聴いたことがなかったの」 と語る彼女たちは、まだ幼稚園に通っているときでさえ、分厚い耳栓で武装して初めてコンサートに参加しました。その多くは、世界最大の独立系レコード店と自負する Amoeba Records で行われた全年齢対象の昼間のショーでした。音楽的な生い立ちとしては、かなり印象的でしょう。
4人は2018年、Girlschool LA festival のピックアップ・バンドに誘われ、そこで BEST COAST の Bethany Cosentino と YEAH YEAH YEAHS の Karen O に初めて会った後、一緒に音楽を作るようになります。さらに、Lucia と Mila は、父親であるグラミー賞受賞プロデューサー兼サウンドエンジニア Carlos De La Garza が、PARAMORE の最新アルバム2枚と Hayley Williams のソロ・アルバム2枚を手掛けていることから、PARAMORE からも恩恵を受けることになります。実際、二人がこれまでに受けた音楽業界に関する最高のアドバイスは、Hayley からのもの。
「いつノーと言うべきか。そしてノーは時としてイエスと同じくらいパワフルであることを知ること。クールな両親を持ったわ。パンクのライブに行ったり、ミックステープを作ったり、誰でも何でもできるというパンクの DIY 文化とともに育ったから。パンクは、私たちが望むものなら何でもできる。決められたやり方なんてないの」
THE LINDA LINDAS が代表曲 “Rebel Girl” をカバーしたのを見た Kathleen Hanna は、30年前に BIKINI KILL が歩んだのと同じ攻撃的でフェミニストなパンクの道を歩むバンドにチャンスを与えるべきだと考え、2019年に彼女たちをツアーに帯同します。Lucia が振り返ります。
「あれは大きなチャンスだった。BIKINI KILL がいなかったら、私たちはおそらくバンドをやっていなかったと思う。彼女たちは、女性がバンドに参加し、コンサートに行くことについて、それほど批判されることなく受け入れられるようになるという革命を起こしたの。これは本当に特別なことよ。そして、初日から私たちを信じて、応援してくれた人たちがたくさんいる。私たちが望むような方法で、クリエイティブになれると教えてくれたの」

誰もがそうではありませんが、インターネット上のある種の人々は、楽器を演奏する4人の女の子を見て、彼女たちのメッセージには興味を示さずただ、”かわいい” と切り捨てています。当然、それは THE LINDA LINDAS を苛立たせ、Mila は見下すようなコメントよりも憎しみを感じるくらいだと言います。「男だけのバンドにそんなこと言わないでしょ」とルシアは指摘します。
「私たちは自分たちがしていることを真剣に受け止めている。この仕事を長く続けているわけではないけれど、音楽を作ることは私たちにとってとてもとても大切なことだとわかっているのだから」
視野の狭いキーボード・ウォーリアーたちは、本当に見逃していることがあります。この4人の仲間は、今、私たちの時代に対するあまりにダイレクトなメッセージを持っていることを。THE LINDA LINDAS の “パンク” を疑ってかかると、きっと後悔することになるはずです。”Racist, Sexist, Boy” はたしかに THE LINDA LINDAS を成層圏まで押し上げて、彼女たちの道筋を決めました。しかし、Lucia は単に表現と寛容のために戦うだけではないことを強調しています。
「私たちは、人種差別や性差別について話すことを期待される立場に置かれることが多くなった。もちろん、それについても話したいと思っているけど、それが私たちのすべてではないのよね。私たちが有色人種の若い女性だからといって、それが私たちの責任になることを望んではいないのよ。誰かに話をする義務があるわけではないの」

デビュー・アルバム “Growing Up” は、自分たちが発見している世界に目を向けながら、10代の経験がいかに混乱し、恐ろしいものであるかに焦点を当てた作品です。自分自身と向き合い、間違いを犯しながら、激しい新しい感情を扱い、自分自身のアイデンティティを確立していく時期の “成長” を描くアルバム。それは誰にでもある普遍的な葛藤ですが、THE LINDA LINDAS は信じられないほどユニークで前例のない状況で、”成長の葛藤” に直面しなければならなかったのです。
「私たちは思春期に多くのことを経験してきたの」Bela は言います。「パンデミックはその最たるもので、ただでさえ困難な成長に拍車がかかって困難になったわ。”普通の” 日々の心配や危機に加えて、新たな不安が加わったのだから。パンデミックを経験し、学校にも通い、さらに何百万もの問題に対処しなければならないなんて、どうかしているわ。でもおかげで、私たちは考える時間が増え、自分の感情に触れることができるようになったのかもしれないわね。特にここ(LA)の生活のペースはとても速いから、普通に生きていれば考える時間がないことも多いから。パンデミックで私たちはもっとたくさん考える時間ができて、自分の感情と触れ合うことができたの」
この2年間の出来事と向き合いながら、多くの人が、心の中に閉じこもって失ってしまった経験への憧れを感じているのではないでしょうか。特に若い世代は、人生で一番楽しいはずの時間を1年以上も失ってしまったのですから、切ない気持ちにもなります。しかし、THE LINDA LINDAS にとって、バンド活動でできることが少なくても、ロックダウンによって曲作りの練習や上達を促進することは普段以上に可能となりました。それが学生時代の喪失感を軽減し、自分たちの “何か” を作る機会を得ることもできました。
「監禁されるのは怖いし、ストレスがたまる。家族にも会えなかったし、お互いにも会えなかった」と Lucia は振り返ります。「だけと、私たちはより良い音楽家となることでこのパンデミックから抜け出すことができたのよ」

しかし、COVID-19がアメリカの海岸に届く前から彼女たちは、メキシコ人を犯罪者、麻薬の売人、強姦魔と決めつけ、COVID-19を “中国のウイルス” と呼んだホワイトハウスの老人のおかげで、かなり複雑で、物議を醸す状況で育つことを余儀なくされました。
「毎日何かあったのは確かよね。パンデミック、大統領選挙、Stop Asian Hate や Black Lives Matter みたいなことが立て続けにあったわ。何が起こっているのか、自分には何もできないと感じながら、家で座っているのは本当につらかった。そんな時には、自分が自分自身の最大の敵にならないように、心の中で何が起こっているのか、つまり、内面的に何かを理解する方法を見つけなければならないの。それがソングライティングなのよ」
ゆえに、彼女たちが音楽を通じて共有している世界観の形成に、アメリカの前政権は極めて大きな影響を及ぼしました。ホワイトハウスの横暴もあって、彼女たちは “Racist, Sexist Boy” を書き上げ、2020年の大統領選でついにトランプが大統領から解任されたその渦中に楽曲を完成させたのです。
彼女たちは投票するには若すぎたために(そして今も)トランプの横暴に対して何もできないままでした。だからこそ、THE LINDA LINDAS での活動は、彼女たちが感じた無力感に対する解毒剤になったのです。大人たちは、この困難な時代に育つ子供が若すぎて政治的なレトリックや意味、立場を理解できないと思っているかもしれません。しかし、それは真実から遠く離れていることを Mila は主張しています。
「でも、私たちは毎日状況を見ているんだよ。私たちは政治を理解しているの。わからないことがあれば、説明をしてほしい。難しくても理解したいと願うから」

投票権はなくても、少なくとも音楽はある。その熱い思いが、4人の若きパンクスを初期のシングル “Vote!” の制作に駆り立てました。これこそが、THE LINDA LINDAS のすべてなのです。人種、性別、年齢に関係なく、すべての人の声が重要であり、変化をもたらす “権利のない” 人はいないという彼らのミッション・ステートメント。そのバックボーンは Lucia の主張と共にここにあります。
「言いたいことは何でも言って、それを誇りに思えばいい。私たちの中には、本当に特別なものがあるの。私たちからインスピレーションを得てほしいと思うわ」
パンデミック、世界的な政治の混乱、そして彼女たち自身に常につきまとう心の成長の痛みなど、様々な影響はすべて “Growing Up” のレコーディングセッションで一つに溶け合いました。アルバムとしては、作曲していた当時の世界の悲しみが反映され、より怒りに満ちた側面を見せていますが、決してふさぎ込むような暗い雰囲気にはなっていません。ここには、バンドが楽しんで作った曲を文字通り粉にしてレコードに詰め込んだような、前向きで陽気な力があるのです。
それは、オープニング曲の “Oh!”(Eloise がいじめに遭っているクラスメートを助けようとして失敗したことに着想を得ている)がゲートから飛び出した瞬間から伝わります。”Talking To Myself” では、Mila が自分の考えを消化しようと、自分の心の中をさっそうと渡り歩く旅路。このアルバムで最も怒りが爆発する瞬間は、Eloise が映画を観て腹立たしく思った後に書いた “Fine” でしょう。
「主人公が友だちにする仕打ちに、私はとてもとても腹が立った。利用されるのは、一人は有色人種で、もう一人はクィアのキャラクター。彼女はずっと彼らを利用し、利用される側には何の見返りもない。特権を持つ人がマイノリティを踏み台にするというのは、ある意味、世の中の常。あの映画はフェミニストの映画と言われているけど、それが私はイライラしたの。曲名を “Fine” にしたのは、”こんな問題があるけど、大丈夫だよ” と言われ続けているような気がしたから。大丈夫じゃない。どうしたらいいんだろうと思ってしまうわ。時々、物事がうまくいかないことを認識することが重要な気がするの」

Lucia は、このアルバムに収録されている曲のうち、よりハッピーな曲を好んで提供しました。アッパーなタイトル”Growing Up” は、成長という潮流に流されることを受け入れ、可能な限りその中から楽しみを絞り出すという内容です。彼女は、スタジオでは悲しい曲も書いていましたが、自分の感情をさらけ出す準備が出来ていないようでした。それでも懸命に絞り出したのが、パンデミックの暗い雰囲気の中で希望を見出そうとする Mila との共作、”Remember”。
「パンデミックにおける “Zoom スクール” の日々では、すべての日が同じで1つにぼやけているように感じられ、何も把握することができなかった。ある日に、何もしなかった自分を許すにはどうしたらいいか、生産的になれないことに罪悪感を持たないようにするにはどうしたらいいか、それを考えるのが大変だったわ。時には、何もしないことを受け入れることも必要なのよね。自分にとってそれが必要な時もあるのだから」
Bela は曲作りの際、自分の感情を深く掘り下げることに抵抗がありました。彼女は、自分の感情を世界と共有することは、難しく苦しいと認めていて、”Nino” のように、より幸せで簡単なトピックにこだわることを好んでいます。掘り下げたい感情があっても、公にするのが怖いと感じたとき、彼女は “Cuantas Veces (How Many Times)” を書くことでその方法を見つけました。歌詞はスペイン語で書かれています。
「スペイン語は誰もが理解できるわけではないので、自分の感情を共有するのにより神聖で安全なことだと感じていたわ。私はスペイン語を話して育ち、スペイン語と英語を同時に学んだかは、スペイン語は私という人間の本当に深い部分だと言えるの」
パンクらしい DIY の精神も貫かれています。Eloise が解説します。
「ジャケットアートは、私たち一人一人の紙人形を作って、友達の Zen Sekizawa さんが撮影してくれた。ニッキ・マクルーアの切り絵や、テ・ウォンユの紙の彫刻にインスパイアされたの。パンクは単なる音やスタイルではない。好きなことを好きな人とやって、自分にとって重要なことを貫くこと。誰もやらないなら、自分でやること。ただクリエイティブでいて、楽しむこと」

THE LINDA LINDAS の成功はあっという間に高々と聳え、彼女たちはまだそのすべてを吸収しきれてはいません。彼女たちは、自分たちがアルバムを作ったという事実さえもまだ頭の中で整理できていないのですから。2005年の日本映画 “リンダ リンダ リンダ” で、女子高生が THE BLUE HEARTS の “リンダ・リンダ” を習うシーンにインスパイアされた THE LINDA LINDAS は、その後、Netflixのドキュメンタリー映画でオリジナル曲を披露し、今では完全に “バイラル” な状況に置かれています。
「ただ楽しかっただけなのに……”うぉー、ハリウッド・パラディアムで演奏したぞー” って。それから、”すごい、映画に出たぞ!” って。そして今、私たちはバイラルな状態。学校に行けば歓声が上がる。正直、ついていくのが大変よ」
当然、期待に胸を膨らませていますが、何よりもこの4人は、このアルバムが自分たちの夢の扉を開く鍵になることを望んでいます。
「より多くの人に聴いてもらえるように、そして世界のいろんな場所で演奏できるように。旅をしたいし、もっと音楽を発表したい。でも、それ以上に大切なことがある。それは、自分たちが好きなことをやりつづけること」
彼女たちは “かわいい” と言われるのが嫌いで、Lucia は自分たちの名声がいつまで続くのか心配になることがあるといいます。
「私たちが若くて、女の子で、アジア系で、ラテン系だから、みんなに好かれるのだろうか?私たちが年をとったらどうなるんだろう?私はいつも起こっていることを否定して悲観的になっている気がする。でも、ここ数日は楽しくて仕方がない。だから、楽しもうって感じ。そして、もっともっと曲を書いて、続けていくつもりよ!」

参考文献:KERRANG!:The Linda Lindas: “Whatever you have to say, you should say and be proud of it”

The Future Five: The Linda Lindas are the young punks reviving the spirit of riot grrrl

THE GUARDIAN:The Linda Lindas on their viral song Racist, Sexist Boy: ‘It’s good to let the anger out and scream’

INDEPENDENT:The Linda Lindas: Meet the punk-powered school girls rising to rock’s feminist forefront

日本盤のご購入はこちら。SILENT TRADE

“We Always Wanted To Have This Lateral Move Away From What You Might Construe Or See As Mainstream Metal.”

30年以上にわたり、ヘヴィ・メタルはスウェーデンの最も重要な輸出品のひとつで、その品々は伝統的なメタルの慣習を粉々に打ち砕いてきました。
1970年代、KING CRIMSON の創設者でギタリストの Robert Fripp は、ドラマーの Bill Bruford とベーシストの John Wetton を “空飛ぶレンガの壁” と呼んでいました。Fripp は当時、バンドの角ばった不協和音を完成させる際、リズムセクションに対してギターの音量とパワーを競わせることに苦労していたのです。35年前にスウェーデン北部のウメオで結成された MESHUGGAH は、その特異で巨大な “空飛ぶレンガの壁” をバンドとして作り上げました。そうして、1995年の “Destroy Erase Improve” で彼らはメタルの慣習を粉々に “破壊し、消し去り、改善” したのです。
MESHUGGAH は、その非正統的なドラムパターン、テンションが張り巡らされた半音階のギター・メロディー、そして邪心の咆哮で、”冷酷で機械的”な数学的メタルのフロンティアを切り開きました。ドラマーの Tomas Haake が「このバンドは常に、主流であると解釈されるようなメタルから、あるいはそう見えるようなものから離れることを望んでいた」と証言するように。
デビュー・アルバム “Contradictions Collapse” のリリースから31年が経過しましたが、新譜 “Immutable” が物語るようにその決意は “不変” であり、衰えることなく続いています。この30年の間にメタルというジャンルは何度か、かつての伝統に寄りかかり、進歩の潮流を塞きとめたのかもしれません。しかし、そんな中でも MESHUGGAH はその歩みをいささかも止めることなく、巨大で、アンタッチャブルな存在であり続けています。変われないのか、変わらないのか。とにかく、おそらく、地球上で最も重要なメタル・バンドのひとつでしょう。

“Immutable” で MESHUGGAH は、自分たちのサウンドを調整することにしました。”イージーリスニング” とまではいかないまでも、 “よりファット” で “よりストレート” なサウンドに仕上げることを目標に据えたのです。ギターサウンドは、凄まじい高音域が明らかに減退しています。ただし、このバンドに特徴的な音色を与え、何十人、何百人もの模倣者が真似をした、あの際立った中低音は厚みを増しながら残っているのです。そうして彼らのギターの壁は、まるでクトゥルフが深海のケーブルをかき鳴らすかのようにダイレクトに響くこととなりました。
Tomas Haake はメタル世界で最も才能のあるドラマーの一人でしょう。かつて MESHUGGAH はロック王道の4/4拍子、その改革を生き様としていました。彼らは4/4拍子が自分たちの曲の基本であると主張しますが、その周辺に複雑なポリリズムを織り込むようになったのです。Haake のオフタイムのスネアヒット、そしてゴースト・ノートの使用は、彼らのリズムをメタル世界唯一無二のものへと羽ばたかせました。
2016年の “The Violent Sleep of Reason” で Haake は、特に “Clockworks” と “Nostrum” を怪物的な楽曲へと仕立て上げました。双方とも、ドラムソロを延長して音楽に合わせたような印象を与えるもの。バンドのソングライター全員がドラムをプログラムしていますが、この2曲はベーシストの Dick Lövgren との共作から生まれたものでした。
MESHUGGAH の “空飛ぶレンガの壁” は、ある雰囲気に従ってジャムを始め、作曲を “延々と続ける” 傾向があると Haake は語り、”Immutable” の秘密を説明します。
「”Immutable” では、僕と Dick が書いた曲と、ギタリストの Mårten Hagström が書いた曲がほぼ交互に演奏される。Marten の曲は、よりがっしりとして、よりビートの周りをスイングするような傾向がある。俺は、自分と Dick の作曲を頭脳的で “青” であると見ているのに対し、Marten の作曲は “赤”、つまり “木の実と内臓” で構成されている曲だと感じてるんだ」

Haake は、このアルバムが他のどのアルバムよりも、2012年の巨大でグルーヴに満ちた “Koloss” に近いとし、”Immutable” 全体のリズムの固定化をその理由に挙げています。
「”Immutable” は全曲にバックビートがあるはじめてのアルバムなんだ。前作の “The Violent Sleep of Reason” を見ると、”Clockworks” のような曲から始まる。スネアのヒットはすべて、小節線上の変拍子上にあるリフの一部になっているからね。だから、何が起こっているのかを把握するのが少し難しくなっていたんだと思う。一方、このアルバムはバックビートがあることで、ノリノリになれるし、僕らが目指しているものをもっと身近に感じてもらえるような気がするんだ」
ただし、MESHUGGAH が “機械” や “方程式” をないがしろにするようなことはあり得ません。
「実際には、両方の要素があると思うんだ。自分たちが感じたものしか書けないという意味ではオーガニックだし…他の多くのバンドのやり方とは違うと思うのは、僕らがすべてを “コンピューターの世界” で作っているということ。Cube Base に座って、僕がドラムのプログラミングをする。例えば、”The Violent Sleep Of Reason” からの “Clockworks” や、このアルバムからの “Phantoms” のように、リズムの面から来るパートもあるからね。ドラムが曲の基礎になって、それに対してリフを書く…まあ多くの場合は、リフから来るけどね。
だけど、オーガニックな面は確かにあるね。でも、リハーサルでジャムったり、いろいろ試したりすることはないんだ。僕らは作曲を完全にコンピュータの世界でやっているし、ほとんどずっとそうだった。僕がバンドに参加した1989年には、誰もがコンピューターを手に入れ始め、使えるソフトウェアが登場してきた…そういうツールがなかったら、バンドとして同じようなものにはならなかったに違いないんだ。僕らにとっては非常に重要なことで、好ましい方法というだけでなく、今ではすっかり慣れてしまっているからね。
だから、機械やコンピューターに頼っている部分も多いし、オーガニックとマシナリーの両方があると思う。でも、実際のアイデアそのものは、オーガニックでなければならないんだ。それは内面からしか生まれないものだから」

複雑怪奇な音楽を作るという命題も、ある意味 MESHUGGAH にとって “不変” です。
「ある意味、僕たちはとても早くから、僕がバンドに入ったときから、すでにテクニカルでヘヴィな音楽を作る道を歩んでいたと思うんだ…。ただ、僕らが育った音楽や10代後半にハマった音楽も、僕らが求める “融合” に大きな影響を及ぼしている。メタルが好きなのは変わらないけど、それとは違うことをやりたかったんだ。そしてその道を進んできた。基本的に僕たちは皆、大人になってからもこの仕事を続けていて、僕は32年間バンドをやっているんだけど、何がきっかけでこの道に進んだのか、それとも別の道に進んだのかを特定するのは難しいことがあるね。
初期の頃は、ある種の工夫が必要だったかもしれないけど、時間が経つにつれて、自然に出てくるようになった。僕たちは難しい音楽を作ろうとしているわけではないんだよ。ただ、自分たちにとって面白く聞こえるものを書こうとしているだけなんだ。だから、計算したりとか、こんなクレイジーなことをすれば、みんなを熱狂させられるだろうと決めたりするようなことはないんだ。決してそんなことはないんだよ。たぶん、年齢を重ねれば重ねるほど、成熟していくんだろうけど、アルバムごとに何を成し遂げようとしているのか、その感覚も成長していくんだろうね」
自身でも驚きを感じる瞬間は、今でもあるのでしょうか?
「今回のアルバムだと、”Armies of the Preposterous” だね。あの曲はワルツ調で、ハンドワークがすごく遅いのに、フットワークは速いんだ。この曲のサウンドにはとても興味をそそられたし、プログラミングしているときのサウンドもとても気に入ったんだけど、実際に演奏するのは難しいかもしれないと思ったよ。メタルでワルツをやるというのは、あまり一般的ではないしね。でも、リハーサルを始めてみると、アルバムの中でも演奏しやすい曲のひとつだったんだ。そうか、僕は自分のことをよく分かっていないんだと思った瞬間だったね。
もうひとつ、オープニング・トラックの “Broken Cog” だけど、これは3度目の正直。2010年から2011年にかけて書いた曲で、”Koloss” のためにやろうとしたんだけど、結局やらなかった。その後、”Violent Sleep” のためにやってみたんだけど、僕にはとても変な感じだったんだ。ドラマーとして演奏するのは本当に厄介でね。正気の沙汰とは思えないような音になっていたよ。自分が何をやっているのか、まったくわからないんだ。常にタイミングを探っているような感じでで、結局やらなかったんだけど、また戻ってきたんだ。それでも、みんなこの曲が好きだから、もう一度やってみようってね。それでもっとリハーサルをしたら、今度はなぜかずっといい感じだったんだ。結果的にとてもクールなものになったから、ライブでも演奏するつもりだよ。3度目の正直だ。この曲は12年もの間、僕らのドアをノックしていたんだけど、ついにそのかわいそうなやつを中に入れてあげたんだよ」

他のバンドと自分たちの音楽を比較することはあるのでしょうか?
「拍子で 7、9、5とか、そういうのを非常にうまくやるバンドがいるんだ。例えば、TOOL のようなバンドは、フォローするのがとても難しいし、聴いていてとても興味をそそられるんだ。でも、彼らのテクニカルな部分は、僕らのやり方とは全然違う。僕らがやろうとしていることは、テクニカルで難しいバンドが時々欠いてしまう音楽の流れを与えていると思うんだ。僕にとって、ライヴに行って CAR BOMB のようなバンドを聴くと、圧倒される。”ウォー!” って感じ。技術的な面ではとても難しい。まるで戦場にいるような衝撃を受けるんだ。アレは僕らには向いてないよ。一旦それができたら、それを維持しようとする。その点に関しては、あまり磨くつもりはないんだ。それよりも、自分たちの流れを維持しようとすることが大事なんだ」
後続の Djent についてはどのように感じているのでしょうか?Marten が答えます。
「あのシーンから大きくなってきたバンドが現れて、僕らを気に入ってくれているんだ。それはとてもクールなことで、本当に嬉しいことだよ。僕らがインスピレーションの源だと言ってくれる人がいるのは、本当に嬉しいことさ。”あなたたちは Djent” が嫌いで、あれもこれも嫌いなんでしょう?” という質問を受けたことがある。いや、違うよ。そんなことは全然ない。単純な話、僕たちはスウェーデンの年老いた怠け者で、この手の音楽を長いことやってきただけさ。だから、新しいアルバムを作っても、新しい音楽は全く聴かないだけなんだ。
誰であろうと、やりたいことがどんなクリエイティブな側面を持っていようと・・・君が何かにインスパイアされたように、他の人をインスパイアする人間になりたいとは思わないかい?それが最大の褒め言葉なんだ。どんな音であろうとね」
MESHUGGAH を聴いていると、バンド全体が難解なものほど魅力的なものとして捉えているようにも感じられます。しかし、Haake は “Immutable” が “The Violent Sleep of Reason” よりも地に足のついたアルバムで、だからこそ素晴らしいと感じています。たしかに後者では、いくつかの曲が力強く始まり、その後少し奇妙な方向に向かう傾向がありました。
「でも、今回はどの楽曲もそんな感じはしないんだ。演奏も、マテリアルも、曲の一部分さえも、もっとこうしておけばよかったと思うことはないんだよね。そして、それは僕たちにとって珍しいことなんだ。アルバムが完成したときに、こんな気持ちになったのは初めてだよ」

だからといって、いくつかの曲に対して不安がなかったわけではありません。”Kaleidoscope” は、彼と Lövgren が完全に満足していると感じるためには、いつもより “少しロック” な感じがしたことが気がかりでした。しかし、例えバンドが一般リスナーに対して譲歩したと危惧する曲でも、少なくとも98%は MESHUGGAH として識別できるようになっています。そして、”Kaleidoscope” における Jens Kidman の叫びは、バンド全体の気持ちをぐっと高めることにつながりました。
Kidman は、アルバム全曲を自身のホームスタジオでレコーディング。つまり、これまで以上にその歌唱に磨きをかける時間があったのです。通常、バンドがレコーディングで遅くれをだすと、彼のスタジオでの時間は減ってしまう。しかし “Immutable”では、通常の2週間ではなく、8週間を費やすことができました。1曲につき2テイク、時には6テイクまで用意して。そうすることで、彼の異なるヴォーカル・パフォーマンスをミックス全体に反映することができたのです。
Kidman の歌唱はまさに威厳。アルバムを通して、彼は唸り、吠え、叫び、また囁き、威嚇します。”Faultless” では、彼の声はピッチシフトされていますし、シングル “The Abysmal Eye” では、歌詞の一部に登場する古代の神々のような性格を歌に分け与えました。

MESHUGGAH は “Immutable” の制作にこれまでよりも時間をかけました。彼らは昨年10月、3ヶ月遅れでレーベル Atomic Fire にマスターを納品。レコーディングの間、彼らはしばしば自分たちに課せられていた束縛をいくつか解き放ちました。以前は、ライブで再現できないハーモニーやメロディーを重ねることを敬遠していたのですが、その戒めも解きました。Haakeの言葉を借りれば、バンドのソングライターが “メロディーをやり過ぎる” のが好きな場合、これ以上自分を律するのは難しいことだったのです。今回、彼らは音楽に身を任せ、ライブの要素は後で考えることにしました。その結果、よりリッチで動的、そしてシネマティックなサウンドが実現したのです。
「メロディーは、曲を作るときにいつも考えていることなんだ。新しいアルバムを制作するためにデモを聞き返すと、僕たちは常に音楽に対して視覚的な感覚を持っていることがわかる。でももちろん、その上でどんなメロディーを弾いているか、ギターのメロディーにどんな音を使うかによって、視覚的な感覚を強化することができるんだ」

このアルバムで最もシネマティックに仕上がっているのは、Hagstrom が作曲したインストゥルメンタル曲 “They Move Below” でしょう。レイヤーが重ねられたサウンドもさることながら、ギターのスライドと重い足音のキックドラムがストーナー・メタルのようなドロドロとした感触を与えています。Haake は、Hagström が常にストーナー・サウンドに片足を踏み入れており、その種のマテリアルを生み出していることを理解しています。彼はこの曲を “The Violent Sleep of Reason” の中の “Ivory Tower” の6/8フィールと比較しています。つまり、バンドはこういったよりストーナー的な曲を、MESHUGGAH 的に解釈する意図を持って演奏しているのです。
Hagström は、Haake と Lövgren に “Ligature Marks” という曲をスタジオに入るまで聞かせませんでした。
「ああ、この古いやつか、俺はこれがちょっと好きだとヤツに言ったんだ。昔は完成された曲じゃなかったけど、今はずっとちょっとカッコいいと思うとね。このアルバムからこれを遠ざけるなんて、バカげてるって言ったよ」
彼がそう感じたのも無理はありません。”Ligature Marks” は、2008年の “obZen” のタイトルトラックと同じように、無情に踏みつけるように始まります。しかし、それは美しく、超越的なアウトロで終わり、リスナーに悩みのタネを植え付けるのです。
“Immutable” では、創設者のギタリスト Fredrik Thordendal が復帰し、彼独特のジャジーでフリーフォームなソロを4つ披露しています。Thordendal は “The Violent Sleep of Reason” 以来、バンドでのツアーは行っていません。ライブでは SCAR SYMMETRY の Per Nilssen が彼の代役を務めていました。しかし、Thordendal は MESHUGGAH のメンバーであり続けているのです。Haakeは Thordendal(名曲 “Bleed “などを作曲)が近年作曲への貢献度が低いことを気にしていません。
「彼が変に感じたり、僕たちが変に感じたりするようなことではないんだ。実際、作曲の任を解かれて彼の肩の荷が下りたと思うんだ、わかるだろ? 彼はもう少し自分のことができるし、曲作りは僕たちに任せられるから」
Hagstrom も同意します。
「Fredrik の “Immutable” における作曲クレジットは “The Violent Sleep of Reason” とほとんど同じだから…何もないよ。”Koloss” 彼は、『みんな、このアルバムではあまり書かないよ』と言って、実際ほとんど書かなかった。彼は基本的に1曲だけ書いて、あとは僕らと一緒にあちこちで共同作業をしていたんだ。”Violent Sleep” では、彼ははっきりと『この作品では一音も書くつもりはない』と言ったんだ。
Fredrik との約束は、彼が3年半(ソロ作品)を続けて、それがどうなるかを見るというものだった。3年半が過ぎ、僕たちはミーティングをして、彼は『もし戻れるなら、ぜひ戻りたい。あそこは私の居場所であり、私の魂なんだ。3年半やってきて、ソロ作はまだ終わっていない。君たちが望むなら、戻ってもいいな』って。僕たちは『F-k yeah、バンドを再結成してツアーに出ようぜ!』って感じだったんだ。
Fredrik が実際にアルバムで演奏するかどうかということになったとき、僕たちは、”Fredrik Thordendal のリードが必要な曲がたくさんあるんだ”って感じだった。彼のリード・サウンドは不可欠だろう?もし彼がリードを弾かなかったら、真の MESHUGGAH のアルバムにはならないだろう。フレドリックがリードを弾いた4曲については、スタジオ33で彼にステムを送り、そこでレコーディングしたんだ」

Thordendal のソロのひとつは、騒々しい “God He Sees In Mirrors” を見事に飾り立てています。元々この曲には、Haake が “トリッピー” と表現するような歌詞がありました。しかし、この曲の攻撃性に直面し、彼は歌詞を書き直したのです。
「マインド・ファックだよ。この曲を聴いた後は、ほとんど暴力を受けたような気分になる。なぜなら、この曲は聴くものをを打ちのめし、ただ進み続けるから」
クラシックなスラッシュ・メタルに部分的にインスパイアされたアルバムの多くと同様に、この曲の歌詞は社会批判に根ざしています。”The Violent Sleep of Reason” が2016年10月にリリースされて以来、世界中でファシズムやポピュリズムが爆発的に広まりました。トランプ大統領が誕生し、去っていきました。専制君主や独裁者が世界中の国々を掌握しています。
「トランプが大きなインスピレーションを与えたのはまちがいない。ボルソナロなど、偽旗の下で走り出す政治家たち。ついでにプーチンも。トランプが鏡を見るとき、そこに映っているのは100%間違いなく自分以外の何者かだ。神のように純粋で、完璧な人類の標本を見ているのだろう。それが彼の見ているもの。そして、そのすべてが妄想なんだ。トランプだけじゃない。ヨーロッパや極東にもいるだろ?彼らの行動はすべて自己、利益、富のためであり、人々のためではないんだよ」
プーチンのウクライナ侵攻は、”Immutable” の大きなテーマの1つである、暴力的なやり方を変えることのできない人類をある意味証明してしまいました。アーティスト Luminokaya のアートワークのナイフを持った炎のような人型は、新しい現実の脅威を表現しているのです。
「歌詞の中に見られる批判は、今起きている多くのことと密接に関係しているんだ。プーチンがウクライナの人々に仕掛けているデタラメに関しては、今の時代、あるいは実際、人間は変われないと証明しているようなものだ」

人類は変わっていないかもしれませんが、MESHUGGAH は Lövgren を除くメンバー全員が50代になり、年を重ねてきています。アルバムのオープニングを飾る “Broken Cog” は、時間が我々から逃げていくというよりも、死という暗い影を背負った我々を地面に叩きつけるような曲。
「この曲の歌詞は、ここにいる自分たちの時間的性質を考え、残された時間を考え、死と暗い考えを受け入れなければならない人たちが、それを乗り切ろうとすることについて書かれているんだよ」
Hagstrom も加齢とアルバムタイトルの関係性を認めます。
「”不変” って僕らのバンドとしての位置づけにぴったりだ。俺たちは年を取った。ほとんどのメンバーが50代になり、自分たちが何者であるかということに納得している。ずっと実験をしてきたけれど、それは初日から変わらない。物事へのアプローチの仕方や、なぜ今でも新しいアルバムを作るのか、なぜ今でも自分たちの音を出すのか、それは不変のものなんだ。人間性も不変だよ。人類は何度も何度も同じ間違いを犯す。結局僕たちも不変なんだ」
MESHUGGAH には作詞家としての Haake、作曲家演奏家としての Haake、つまり二人の Tomas Haake がいます。
「脳の異なる部分を使っているのは確かだよ。以前は、歌詞は年に1回とか、2年に1回とか、掘り下げて書くようなものだったんだ。でも、ここ2枚のアルバムでは、音楽の雰囲気がわかると、その音楽に合わせて書くことが多くなったかもしれないな。トピックとしては、自分の周りで起こっていることに対する社会的なコメントがほとんどだけど、時には純粋なフィクションで、音楽から感じた雰囲気を強めていこうとすることもある。でも、多くの場合、僕の歌詞は社会的なものだよ」

Haake が現代社会に伝えたいことはたくさんあります。
「ソーシャルメディアがいかに多くの点で馬鹿馬鹿しいツールになっているか、偽情報のツールになっているか、さらには政治的なツールになっているかということだよね。”Light The Shortening Fuse” の歌詞は、まさに “Immutable” のために書かれたもので、より具体的にそのことについて話しているんだ。”Phantoms” のような曲は、人生を歩む上での後悔について歌っている。自分が言ったこと、やったことを後悔して、それがずっと自分の中に残っていてついて回る。幽霊や幻のようなものだよ」
彼の白い手袋は、2年前から手の内側にできてしまった湿疹を治すためのものだといいます。「手の中に湿疹があるんだ。全ての指にテープを貼り手袋をしなければ叩けない。だから1年近くドラムを叩いていないことになる。生活もままならないけど前を向いているし、ツアーではなんとか叩こうと思うよ」
有酸素運動よりも、ソファで Netflix を見るのが好きだという Haake は背中を痛め、右足のコントロールが効かなくなったこともあります。”Bleed” のガトリングガンのようなダブルバスドラムを毎晩ツアーで演奏することを期待されているドラマーにとって、それは理想的なことではないでしょう。Hagström は、バンドのリフを演奏する緊張から、手、前腕、肩に痛みを経験したことがあります。MESHUGGAH の音楽を演奏するための肉体的なピークは、おそらく20代や30代なのでしょう。
「人生も、バンドも、生活のためにやっていることも、永遠に続くものではないことに気づくからこそ、ある種の悲しみがあるんだと思う」
しかし、MESHUGGAH の音楽の背後にある意図は、常に不変です。彼らはいつも通り、不可解で華麗なサウンドを奏でています。”Future Breed Machine” でメタルの未来に警鐘を鳴らした彼らは、今でもメタルの未来を定義する “マシーン” として聳え立っています。それはまだ未完成の仕事。”Nothing” Has Changed.

参考文献: KNOTFEST.COM:THE MORE THINGS CHANGE: MESHUGGAH’S TOMAS HAAKE ON ‘IMMUTABLE’

THE PIT:“We aren’t trying to f*** with you too much…”: Meshuggah Drummer Tomas Haake Talks Immutable, Creating Complex Music, + More

LOUDWIRE: MESHUGGAH ADRESS MISCONCEPTION DJENT

日本盤のご購入はこちら。WARD RECORDS

“The Record Often Deals With Themes Such As Duality, Perspective, And Intent And We Feel That This Scene Represents That Perfectly. What Appears To Be An Act Of Violence Is In Fact An Act Of Nourishment.”

DISC REVIEW “COMEDIAN”

「少なくとも僕たちにとっては、まさしくプログとは “なんでもできる” ものなんだ。このバンドを始めたのは、自分たちが正しいと思うことを何でもできるようにするためだったからね。もし本当に良いアイデアであれば、どんな音楽であれ、僕たちはそれを認めるべきなんだ」
シカゴの雑踏で生まれた WITHOUT WAVES は、”Cometian” でその雑多な音の葉にさらなる激しさを加え、すでに圧巻だった音楽に感情的な重みを加えています。ここ数年、彼らはプログ・メタルの領域でゆっくりと、しかし確実にその存在感を増してきました。
前作 “Lunar” で、バンドはプログレッシブな要素とマスコア、オルタナティブ、メタルを組み合わせた幅広い才能を発揮。そして今、3枚目のフルアルバム “Comedian” で彼らは、そんなプログレッシブな調和に波音を立てることなく、それでもアグレッシブな海溝を探索していくのです。
「このレコードは、二元性、視点、意図といったテーマを主に扱っているんだけど、このシーンはそれを完璧に表現していると感じているよ。暴力行為に見えるものが、実は栄養をつけてあげるのための行為 (突いて流血させたのではなく、雛を育てるフラミンゴ・ミルクが流れているだけ) であるんだからね」
誰もが “Comedian” のアートワークには衝撃を受けるはずです。雛に餌を与えているフラミンゴが、他の鳥に突かれて血を流しているように見えるのですから。しかし、一見理不尽な暴力に見えるこの光景は、雛を養うためのフラミンゴ・ミルクを流している一場面でした。つまり、このアートワーク自体が、バンドがアルバムで追求する情報化社会の恐怖、二面性を代弁して、さらには激しいマスコアの暴力と、繊細美麗なプログが共存するレコードの音楽までも暗示しているのです。 アルバムの楽曲には不安の糸が通されていて、情報の選別、恐怖、闇に対する無数の感情的反応がその周辺を包んでいます。
「僕たちは現代社会の闇を純粋にシニカルな意味ではなく、むしろ受け入れるという意味で言っているんだよ。人生にはニュアンスがあって、葛藤の中にも美しさがあるものだ。それを含めて笑い飛ばせることが大切だと思うんだよね。特に自分自身のことは」
このアルバムでは時に難しいトピックが扱われていますが、彼らは悲劇にはしばしばユーモアが住むことを認めており、コメディは難しい真実を和らげ、より簡単に解釈し処理することができると信じています。例えば、アカデミー賞でコメディアンと俳優が起こしたイザコザも、むしろ私たちがコメディアンとなって受け取るだけで随分と空気が変わるのかもしれません。つまり、”Comedian” という作品は本質的に、悩みを和らげるためにユーモアやアートを使うことの重要性を掘り下げているのです。
故に、”Comedian” はカオスと調和の中間に位置する、巧みなバランスを披露します。前半では、印象的なテクニックと精巧なソングライティングを披露し、魅惑のプログ・メタルと無慈悲なマスコアをシームレスに融合。”Good Grief” や “Animal Kingdom” は THE DILLINGER ESCAPE PLAN や MESHUGGAH のような重音の数学を教えつつ、DEFTONES や Devin Townsend の崇高で余韻と息つく間を与えダイナミズムを創成。
後半はメロディックな側面が顕著となるものの、”Do What Scares You” や “Sleight in Shadows” にはダークで攻撃的な瞬間がいくつも組み込まれており、そのスリルと青々とした美しさが絶妙に対比の美学を形作ります。そして、静けさと混沌、浮遊するアンビエンスと威圧が交差する”Worlds Apart” と “Seven” は完璧なクローザー。
そうして彼らは、プログレッシブというラベルを超越的に解釈し、前述のバンド以外にも、GOJIRA, MASTODON, PORCUPINE TREE といった “フォワード・シンキング” なバンドのファンのコレクションに心地よく収まるようなレコードを作り上げました。プログレッシブとヘヴィネスに対する彼らのダイナミックで実験的な試みは、刺激的で示唆に富み、型にはまることはありません。まさに足し算のファンタジスタ。
今回弊誌では、要のギタリスト Zac Lombardi にインタビューを行うことができました。「好きなゲームは “メタルギア・ソリッド”, “ゼルダの伝説 Bless of the Wild”, “天誅 ステルス・アサシン” だね。あとは、MELT BANANA も大好きなんだ」 どうぞ!!

WITHOUT WAVES “COMEDIAN : 9.9/10

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“For Us, “Prog” Is Mind-Bending Music That Moves You Emotionally And Breaks Your Brain Logically. It Can Incorporate Any Genre.”

DISC REVIEW “DISACCORD”

「僕たちにとって “プログ” とは、感情を動かし、論理的に脳を破壊するような、心を揺さぶる音楽だよ。そして、どんなジャンルでも取り入れることができる音楽だ」
“プログレ” の沼にハマった現代のファンは、PINK FLOYD, YES, GENESIS, ELP, KING CRIMSON といった60年代後半から70年代半ばにかけての全盛期を懐かしむか、もしくは DREAM THEATER や PORCUPINE TREE, OPETH といった90年代に起こったジャンルの混交を “新しい” ものとして “寛容に” 受け入れるかのどちらかがほとんどでしょう。では、本当に新しい “ブログ” の形やアーティストが登場したとしたら、受け入れられる余地はもうこの場所に残されてはいないのでしょうか?
プログレッシブ・ミュージックは常に、あらゆる形のロック、フォーク、ジャズ、クラシック、メタルまで、幅広い音楽の領域を平等に愛おしく抱きしめる世界でした。そして実は、年月の経過と音楽地図の拡大は、そのパレットをさらに奥深く多様化しようとしています。イスラエルからオリエンタルな空気と感情の起伏を運ぶ、喜怒哀楽の交差点 MENTAL FRACTURE はまちがいなく、プログの次世代化を推し進める起爆剤です。
「僕たちは、インスピレーションを与えてくれるあらゆる音楽アーティストから、好きな要素を取り入れているんだよ。そうすることで、僕たちの感情を揺さぶる音楽言語が生まれるんだよね。ショパンのメロディーやラフマニノフのクライマックス、CAMEL や PORCUPINE TREE のメランコリー、OPETH の複雑さと激しさ、そして SNARKY PUPPY や Esperanza Spalding にインスパイアされたジャジーなハーモニーも聴くことができると思うよ」
YES や KING CRIMSON といった “プログレ” を定義したバンドの特徴。その核心に、メロディーとテンポ、そして構造の複雑さ、名人芸が据えられていたのは否定できない事実でしょう。多くの場合、それは “More is Better”、”多ければ多いほど良い” という足し算の原則に基づいていたのかもしれませんね。もちろん、それは極論で、そこだけにスポットが置かれていたわけではありませんが。
後に PORCUPINE TREE のようなアーティストが人気を得たのは、その複雑さがやり過ぎにならないよう、線引きをするタイミングを心得て、マイナスの美学を尊んだおかげであったとも言えるのではないでしょうか。そして、MENTAL FRACTURE は時代や場所を超越しながら、その音楽的な算数の巧みさで明らかに群を抜いています。
「オリエンタルな音楽は、それだけでは万人受けはしないかもしれない。だけど、メタルの中に取り入れると、聴衆の心を激しく揺さぶることができるんだよね。僕たちは、微妙な形ではあるけれど、確実にこのテイストを作曲に使っているんだよ」
“Inception of Fear” や “Clockwork” といった名曲群には、プログの先人に贈るリスペクト、90年代と中近東が混ざり合った濃密なメランコリー、現代ジャズの知的なハーモニーと共に、エスニックなパーカッションやアコースティックな響きが添えられています。それはさながら、地中海、紅海、死海という3つの海に面するイスラエルの多様な音景色。Ori Mazuz のファルセットを活用した情熱的な歌唱と、美しくも不気味でピーキーな鍵盤の響きはさながらモーゼのように、広大な “Disaccord” の海を自由自在に闊歩していくのです。
それにしても、KING CRIMSON が “Red” で達成した憂鬱な夢を前半で印象づけながら、大団円 “Hearts Of Stone” で DREAM THEATER のあの傑作 “Metropolis Pt.2” をリクリエーションするその度量はあまりに広大。決して明からさまなオリエンタル・フレーズを使用しているわけではないにもかかわらず、絶対的に感じる中東の風も白眉。
今回、弊誌では Ori Mazuz にインタビューを行うことができました。「僕たちはほぼ毎年紛争を経験していて、そのたびに、僕たちの現実がいかに愚かなものであるかを思い知らされるんだ。僕たちにできることは、ただひとつ、平和を願うことだけだ。だって僕たちは皆、結局のところ人間であり、他人の政治的野心や神の名のもとに死ぬべきでは決してないのだから。だから…僕たちの心はウクライナの人々とともにあるよ」 ネクタイにベスト、スラックスのプロモ写真、そして倒されたキングのチェス盤と沈みゆく太陽。思索に思索を重ねるような素晴らしいバンドの登場ですね。どうぞ!!

MENTAL FRACTURE “DISACCORD” : 10/10

Q1: First of all, you were born in Israel. From jazz, classical music, to metal, recently Israeli artists are leading the music scene. How does your being born and raised in Israel affect your music?

【ORI】: The Israeli music scene is extremely diverse, having a lot of great artists in many genres and styles. This means you are very likely to encounter a show by a great band that does something a bit different than what you usually listen to. Such a scene really complements our style of composition, as we love taking even the tiniest bits of inspiration from music that is sometimes completely unrelated to us stylistically.

Q1: 近年、イスラエルはジャズからメタルまで音楽シーンを牽引する国の一つとなっていますね?そういった環境はあなたたちにどんな影響を与えてきましたか?

【ORI】: イスラエルの音楽シーンは非常に多様で、様々なジャンルやスタイルの素晴らしいアーティストがたくさんいるんだよ。つまり、自分が普段聴いている音楽とはちょっと違う、素晴らしいバンドのライヴに出会える可能性が非常に高いんだよね。
こういったシーンは、僕たちの作曲スタイルにとても合っているんだ。僕たちは、時にはスタイル的に全く関係のない音楽から、ほんのわずかでもインスピレーションを得ることが大好きなんだからね。

Q2: How did Mental Fracture come to be? Where did your band name come from?

【ORI】: In 2010 Ori, Yogev and Hai were performing in a school band in Rishon LeZion. We felt that we have great chemistry. Ori was experimenting at the time with writing original music and arrangements. Inspired by bands like Dream Theater, Opeth and Porcupine Tree, we thought it would be cool to form our on progressive rock band! Philip, who studied at the same high school as Yogev and Hai, joined the band and we started composing “Genesis” and “The Mind’s Desire” together (Which were released on the 2019 EP). Although we have collected material for many years up to this day, life got in the way and we couldn’t be an active band until now, 12 years later, when we have finally released “Disaccord”.

Q2: MENTAL FRACTURE 結成の経緯を教えていただけますか?

【ORI】: 2010年、Ori, Yogev, Hai の3人は、リション・レジオンのスクールバンドで演奏していたんだ。僕たちは、素晴らしいケミストリーを感じていたよ。Ori は当時、オリジナル曲の作曲やアレンジを試行錯誤していたんだ。DREAM THEATER, OPETH, PORCUPINE TREE といったバンドに触発されて、自分たちでプログロック・バンドを結成したらクールだろうと思ったんだ!
そうして、Yogev, Hai と同じ高校で学んだ Philip がバンドに加わり、一緒に “Genesis” と “The Mind’s Desire” の作曲を始めた(これは2019年のEPでリリースされた)。今日まで長年に渡ってマテリアルを集めてきたものの、生活との両立はなかなか難しくてね。なかなかバンドとして活動することができず、12年後の今、ようやく “Disaccord” をリリースすることができたんだよ。

Q3: What is the metal/rock scene like in Israel? What’s the hardest part of being in a metal/rock band in Israel and the Middle East?

【ORI】: Israel has an amazing metal community with a variety of sub-genres. Prog is one of them, with bands like Orphaned Land, Subterranean Masquerade, Scardust and many more. The audience here loves sophisticated music and loves to get wild on live shows! The hardest part, for every musician, is to be noticed and reach this audience.

Q3: 中近東でメタルやロックをやることの難しさは何でしょうか?

【ORI】: イスラエルには、様々なサブジャンルを持つ素晴らしいメタル・コミュニティがある。プログもその一つで、ORPHANED LAND, SUBTERRANEAN MASQUERADE, SCARDUST といった素晴らしいバンドがいるんだ。
イスラエルの観客は洗練された音楽が好きで、ライブで盛り上がるのが大好きなんだよ!
ミュージシャンにとって最も難しいのは、そういった観客の目に留まり、その目に届くようになることなんだよ。

Q4: Your melodies are really attractive and engaging. Regarding the Middle East, I’ve had interviews with bands like Orphaned Land. Riverwood and Myrath. They were very oriental in their music, sometimes incorporating Middle eastern folk instruments. There is a definite oriental flavor to your music as well, would you agree? Why are Middle Eastern melodies so appealing to the world?

【ORI】: The bands mentioned really opened our minds about oriental music, as it may not appeal to everyone on its own, when incorporated in metal music it can really touch the metal audience. We are definitely using this flavor in our composition, although in a subtle way.

Q4: ORPHANED LAND, RIVERWOOD, MYRATH といった中近東のバンドは、オリエンタルなメロディーや楽器を巧みに楽曲に取り入れて人気を博しています。
あなたたちはそこまであからさまではないにしろ、中近東の憂いのようなムードが楽曲を一層素晴らしいものに引き立てていますね?

【ORI】: 君の挙げたバンドは、僕たちがオリエンタル・ミュージックに目覚めるきっかけとなった人たちだよ。
オリエンタルな音楽は、それだけでは万人受けはしないかもしれない。だけど、メタルの中に取り入れると、聴衆の心を激しく揺さぶることができるんだよね。僕たちは、彼らよりは微妙な形ではあるけれど、確実にこのテイストを作曲に使っているんだよ。

Q5: I have interviewed various Israeli artists, Orphaned Land, Scardust, Subterranean Masquerade, Nili Brosh, etc., and most of them mentioned their prayers for peace. Israel is a country where war is right around the corner…could you tell us your stance on the Israeli-Palestinian issue and the recent Russian aggression?

【ORI】: The Israeli-Palestinian issue is really complicated. Too complicated to the point that trying to explain any side of it in such a short format would not do it justice. We are experiencing a conflict nearly every year and each time it happens it enlightens how stupid our reality can be. The only thing we can do is to hope for peace. We are all human beings after all and we do not deserve to die for one’s political ambitions or in the name of god. Our hearts are with the people of Ukraine.

Q5: ORPHANED LAND, SUBTERRANEAN MASQUERADE, SCARDUST といったイスラエルのバンドにインタビューして感じたのは、彼らの平和に対する願いでした。まさに戦争がすぐそばにある国だからこそなんでしょうかね…

【ORI】: イスラエルとパレスチナの問題は本当に複雑なんだよ。あまりに複雑すぎて、こうした短いフォーマットで説明しようとしても、正当な評価は得られないだろうな…。
僕たちはほぼ毎年紛争を経験していて、そのたびに、僕たちの現実がいかに愚かなものであるかを思い知らされるんだ。僕たちにできることは、ただひとつ、平和を願うことだけだ。だって僕たちは皆、結局のところ人間であり、他人の政治的野心や神の名のもとに死ぬべきでは決してないのだから。だから…僕たちの心はウクライナの人々とともにあるよ。

Q6: I asked about the war because “Disaccord” seemed to me to be an album about the division of the world and its horrors. Can you tell us about the artwork Chess and the concept of the piece?

【ORI】: “Disaccord” is an album about the division between a person and themselves. Every song is telling a story about a person dealing with their cognitive dissonances. The artwork shows a chess board with only white pieces, and with the king fallen down, which symbolizes a person check-mating themselves.

Q6: 戦争について尋ねたのは、”Disaccord” “不一致、不調和” というアルバム自体、そしてチェスのアートワークが、世界の分断とその恐怖について描いていると感じたからです。

【ORI】: “Disaccord” は、他人と自分との分裂、分断をテーマにしたアルバムなんだ。すべての曲は、認知的不協和に対処する人についての物語を語っているんだよ。アートワークは白い駒だけのチェス盤で、キングが倒れていて、これはつまり人が自分自身をチェックメイトしているってことを象徴しているんだね。

Q7: Still, “Disaccord” is a really great album! I’ve rarely heard progressive music as emotional as this one! Musically, we can hear influences like Opeth, Camel, Porcupine Tree, Rush, etc. Could you please talk about your musical roots?

【ORI】: Thank you! We take what we like from every musical artist that inspires us. It creates a musical language that really moves us emotionally. Ori was classically trained on the piano, so you can hear influences in the melodies from Chopin and the drama buildup and climax of Rachmaninoff. You can hear the melancholy from Camel and Porcupine Tree and the complexity and fierceness of Opeth, and also jazzy harmonies inspired by Snarky Puppy and Esperanza Spalding. The album was self produced, mixed and mastered by Ori and Yogev, so the sound of the album is the sound of the band.

Q7: それにしても、これほどエモーショナルなプログ・ミュージックはめったにお目にかかれないですよ!
OPETH, CAMEL, PORCUPINE TREE, RUSH といったバンドからの影響に、あなたたち独自の感情的な爆発が加えられて傑出した作品となりましたね?

【ORI】: ありがとう!僕たちは、インスピレーションを与えてくれるあらゆる音楽アーティストから、好きな要素を取り入れているんだよ。そうすることで、僕たちの感情を揺さぶる音楽言語が生まれるんだよね。
Ori はクラシック音楽のピアノ教育を受けてきたから、ショパンのメロディーやラフマニノフのドラマの盛り上がり、クライマックスに影響を受けているのがわかると思う。CAMEL や PORCUPINE TREE のメランコリー、OPETH の複雑さと激しさ、そして SNARKY PUPPY やEsperanza Spalding にインスパイアされたジャジーなハーモニーも聴くことができると思う。
アルバムは Ori と Yogev によるセルフプロデュース、ミキシング、マスタリングだから、このアルバムの音がそのままバンドの音だと捉えてもらっていいと思うな。

Q8: I recently interviewed a British prog band called Azure, and they said “We See ‘Prog’ As a Genre Where Anything Can Happen, Whether It Be The Dramatic Fantasy Storytelling And Guitar Harmonies Of Iron Maiden, Or The Slithering Shred Melodies Of Steve Vai, Or Even The Sugary And Bouncy Energy Of The 1975”. So, What does “prog” mean to you?

【ORI】: For us, “Prog” is mind-bending music that moves you emotionally and breaks your brain logically. It can incorporate any genre.

Q8: 最近、英国の AZURE というバンドにインタビューを行ったのですが、彼らは “プログを何でも起こり得る音楽” と捉えていると話していましたよ。

【ORI】: 僕たちにとって “プログ” とは、感情を動かし、論理的に脳を破壊するような、心を揺さぶる音楽だよ。そして、どんなジャンルでも取り入れることができる音楽だ。

A mediterranean metal masterpiece, where each song has a musical narrative and climax, and shows that metal can make you feel very happy too. This album really opened my mind to oriental and jewish music.

地中海メタルの傑作。音楽的な物語とクライマックスがあり、メタルがとても幸せな気分にさせてくれることを教えてくれる。このアルバムは、僕の心をオリエンタルとジューイッシュ・ミュージックへと導いてくれた。

MAJOR PARKINSON “SONGS FROM A SOLITARY HOME”

I never thought music can be this chaotic and coherent at the same time. They craft melodies and rhythms like no other band I know of and they are my favorite band to this day.

音楽がこれほど混沌とし、同時に首尾一貫したものになるとは思ってもみなかった。他のバンドにはないメロディーとリズムを作り上げていて、今日までで一番好きなバンド。(ORI)

CELTIC FROST “TO MEGA THERION”

I made my very reluctant parents buy this early extreme metal classic when I was just 5 years old. A quarter century of
listening to extreme metal followed, as I really enjoyed it against all odds.

5歳の時、嫌がる親に無理やり買わせた、初期のエクストリーム・メタルの名作。その後、エクストリーム・メタルを聴くきっかけになったね。

DREAM THEATER “SYSTEMATIC CHAOS”

While it isn’t even my favorite album from the band today, it was my first real introduction to prog metal, and it
melted my tiny teenage mind at the time.

僕のお気に入りというわけでもないけど、プログメタルに初めて触れた作品。10代の小さな心を溶かしてくれたね。(PHILIP)

MAGIC PIE “THE SUFFERING JOY”

Similarly to our album Disaccord, this album discusses psychological and emotional issues of humans. Musically, it has an enormous amount of content, heavy riffs, among soft parts. I believe Magic Pie is one of the most underrated bands out there.

僕らのアルバム “Disaccord” と同様に、このアルバムも人間の心理的、感情的な問題を論じている。音楽的には、ソフトな部分の中にヘヴィなリフがあり、膨大な内容になっている。Magic Pieは最も過小評価されているバンドの一つだと思う。

HAKEN “THE MOUNTAIN”

Brilliant compositions that never get boring through the 70 minutes of the album. The sound and production are just wonderful. This album really opened up my ears to what modern prog can sound like.

70分のアルバムを通して、決して飽きさせない見事な構成。サウンドとプロダクションがとにかく素晴らしい。このアルバムでモダンなプログレとはどんなものなのか、理解したよ。(YOGEY)

PORCUPINE TREE “THE INCIDENT”

An incredible album with unique production and sound design, Gavin Harrison plays very dynamically and has a signature
sound.

ユニークなプロダクションを持つ素晴らしいアルバム。Gavin Harrison の非常にダイナミックな演奏と特徴的なサウンドデザインが秀逸。

HADORBANIM “FIRST AFTER THE SECOND”

I was really inspired by the groove of this album. Its compositions and arrangements are top notch.

本当にインスピレーションを受けたよ。このアルバムのグルーブ感、作曲と編曲は一流さ。(HAI)

We love Japan and its culture and we hope to perform live for you one day! Apart from enjoying the most commonly cited cultural exports (such as games/anime/culinary styles etc.) some of us have recently discovered and fallen in love with Japanese Math Rock.

日本とその文化が大好きさ!いつかライブがやれたらいいね。ゲームやアニメ、料理はもちろん、最近は日本のマスロックにハマっているメンバーもいるんだよ。

MENTAL FRACTURE

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“I Want To Be With My Son And Wife Who Are Poland Now. I Want To Walk Through The Valleys Of Green And Gold Without Fear And Tears. Of Course I Want To Go Back To Studio And Work. Now I Can Only Guess If My Studio Is “Alive” There In Kharkiv…But There’s Always Sunrise Even After The Darkest Night.”

DISC REVIEW “LAND OF GREEN AND GOLD”

「今、ポーランドにいる息子と妻と一緒にいたい。”緑と金の谷”を、恐れずに、涙を流さずに歩きたい。もちろん、スタジオに戻って仕事をしたい。今、僕のスタジオがハリコフで “生きている” かどうかは、ロシアの大砲と空爆で大量に破壊された街のことを思えば、推測するしかないんだけど…それでもね、一番暗い夜の後でもいつも日は昇るんだよ」
KARFAGEN とはウクライナのマルチ奏者、コンポーザー、プロデューサー Antony Kalugin の主な音楽活動拠点であり、”Land of Green and Gold” はバンドにとって13枚目のアルバムです。Antony は多作な人物で、KARFAGEN, SUNCHILD, さらに ソロ・アーティストとしても、年に数回は新たな作品をリリースし続けてきました。しかし、そんな彼の音楽=人生は今、ロシアの侵略によって大きな岐路に立たされることとなりました。
彼は現在、故郷である激戦のハリコフを離れ、ウクライナで事実上の難民となっており、生活さえままならず、命の保証さえないような恐ろしい状況に置かれています。しかしそんな “災害” の中でも、Antony は KARFAGEN というライフワークを想い、音楽を求め、スタジオに帰りたいと切に願っているのです。
「ウクライナのために祈り、平和のために祈ることだね。そしてあなたたちの平和な日常、その価値を噛み締めてほしい。あとは、経済的にロシアをサポートしないでほしいな。経済制裁は彼らにとって本当に厳しいものだからね!」
Antony の音楽は常にポジティブで希望に満ち、平和を願っています。それは今、きっとこの世界にとって最も必要とされていること。必要なものは?世界に望むことは?その質問に Antony は、ロシアを倒してほしいでもなく、金銭や兵器や物質の援助でもなく、ただただ祈りと答えました。おそらくそれは、実は最も優しく、美しく、そして勇敢な願いなのかもしれませんね。武器を握るよりも置くことの方が、よっぽど勇気が必要なのは歴史が証明しているのですから。
「たしかに、この作品の “色” の組み合わせは、まさにウクライナ的だよね。多くの友人がこう言っていたのを覚えているよ。ああ、これはたしかにウクライナ製だ!ってね(笑)。このアルバムはね、平和と調和の音なんだよ」
そして実際、”Land of Green and Gold” は、そんな優しく、美しく、勇敢なウクライナを承知するような作品てす。タイトルやアートワークの緑と黄金は、そのままウクライナの大自然と太陽が奏でる驚異に満ちた風景を音の葉で表現していきます。アルバムは大きく3つのチャプターに分かれ、彼の地の様々な風景をシンフォニックな空気の広がり、陽気で遊び心のあるメロディー、ミュージシャンの名人芸、アコースティックな間奏曲、ジャジーな即興演奏など、KARFAGEN のトレードマークとなる要素すべてを用いて描き出しました。
第1章 “Land of Green” では、ウクライナの手つかずで自由な、深緑の風景をプログレッシブ、ジャズ・ファンクからアコースティック、アコーディオンのエスニックまで幅広く奔放に、牧歌的な音楽へと変換しています。今後、このような無垢を呼び起こすことが可能なのだろうか…と思わずにはいられないほどに、平和で希望に溢れた祈りのプログレッシブ・ミュージック。
一方、第2章 “Land of Gold” ではゴージャスなシンフォニック・プログを体現し、堂々とした豪華な雰囲気で、創造の栄冠、生命の賞賛を表現しています。巧みなギター、幾重にも重なるキーボード、そしてコーラス・エフェクトが組曲の華やかさを高めていきます。まさにウクライナの生命と誇りを全身で表現しているのでしょう。それにしても、時にギルモア、時にホールズワース、時にカールトン、時にグレッグ・ハウが憑依する Alex の千変万化なギターワークは白眉。そんな名人芸も、Antony の Tony Banks を思わせる七色の鍵盤が包み込んで、緑金の草原はいつしかメロディーで満たされていきます。
「今、戦争が始まって27日目だ。これを書いていても、戦争がいつまで続くか分からないんだよね。僕の想いは、家、親戚、子供、両親を失ったすべての絶望的な無実の市民と共にある…両親が殺されたため、多くの生まれたばかりの赤ちゃんが一人きりになっているんだ…目に涙が込み上げてくるよ…2022年にもなって、僕たちがこのように恥知らずで皮肉な犯罪の犠牲になるとは思ってもみなかったからね」
最後に、ずっと短い “Land of Jazz”。インプロビゼーションの活力は素晴らしいアルバムのコーダとなり、ウクライナの人々が、音楽が、再び “呼吸” できるようになることを強く信じさせてくれます。”Land of Green and Gold” を聴けば、ウクライナがかつてどのような場所であったかを思い出し、そして、必ずや再興しどのような場所になるのかが伝わるに違いありません。平和への優しく、美しく、勇敢な祈りと共に。例え、今は “緑と金の地” が侵略の TUNAMI によって破壊されたとしても…
今回弊誌では、Antony Kalugin にインタビューを行うことができました。「今日、プログレッシブ・ミュージックはウクライナでだけでなく、全世界で人気がないよね。僕たちはそれを知っている。それでも、この魂のこもったユニークな音楽の灯火をつないでいきたいよね!プログは富や大きな名声をもたらすものではないよ。だけどそれは、特別な何か、隠された夢と平和の世界をリスナーと共有できるものなんだ」 どうぞ!!

KARFAGEN “LAND OF GREEN AND GOLD” : 10/10

Q1: First of all, could you tell us how you got into such music in Ukraine, a place where maybe prog and rock music are not popular enough?

【ANTONY】: It was my father who showed me the beauty of art rock when I was only a child. We had Pink Floyd, Supertramp, Elton John, Genesis etc. vinyls. He was listening to them so did I ))
I remember I had entire Queen collection on tapes, my father brought it to me from Poland. So we listened tapes in the car while traveling around Europe. Queen, Dire Straits, Roxette were the bands whose music sounded on the Diso party. So this music is in my blood. Later on when I was 15 – 16 I`ve discovered beauty of Camel and Marillion…And I`ve started digging in this more prog direction – with every new album it was a sort of revelation.
Nowadays Prog is not popular not only in Ukraine but in the whole world, we know it. But we still do carry on this unique flame of soulful music! It`s something that will not bring you a fortune or big fame, it`s something special that you want to share with a listener, hidden world of dreams and fays!

Q1: まずは、ウクライナという国で、プログレッシブ・ミュージックにのめり込んだきっかけからお話ししていただけますか?

【ANTONY】: まだ子供だった私にアート・ロックの素晴らしさを教えてくれたのは、父だった。PINK FLOYD, SUPERTRUMP, GENESIS, エルトン・ジョンといったレコードを持っていたからね。父が聴いていたから、私も聴くようになったんだ。
そういえば、父がポーランドから僕のために持ってきてくれた QUEEN の全コレクションのカセットテープがあったんだ。それで、僕たちはヨーロッパを旅行している間、車の中でそのテープをずっと聴いていたんだよね。QUEEN, DIRE STRAITS, ROXETT は、ディスコ・パーティーで流れていたバンド。だから、彼らの音楽は僕の血の中にあるんだ。その後、15~16歳の時に CAMEL と MARILLION の美しさに気づいて…それから、よりプログ的な方向を掘り下げるようになったんだ。
今日、プログレッシブ・ミュージックはウクライナでだけでなく、全世界で人気がないよね。僕たちはそれを知っている。それでも、この魂のこもったユニークな音楽の灯火をつないでいきたいよね!プログは富や大きな名声をもたらすものではないよ。だけどそれは、特別な何か、隠された夢と平和の世界をリスナーと共有できるものなんだ。

Q2: You are incredible keyboard player, what musicians were your heroes when you were growing up?

【ANTONY】: Thank You, I don`t think i`m virtuoso player, I`m good writer and composer – yes, virtuoso – no ))) Anyway, I always enjoyed Tony Banks, Pete Bardens and some Rick Wakeman pieces. Manfred Mann moog singing as well. On a modern scene there are many very technique musicians but something is missing in their material – melody and soul. That`s why I prefer proper melodic solo rather than fast arpeggios that can be played on every other track and that do not mean anything rather than to show all how great the player is.
Tony Banks, Dave Gilmour, Andy Latimer, Snowy White are among this prolific musicians that can take a breath away with a few notes and chords structure only.

Q2: それにしても、KARFAGEN は卓越したプレイヤーの集まりで、あなたの鍵盤も素晴らしいですね!どういった音楽家を目標にしてきたんですか?

【ANTONY】: ありがとう!でも僕自身は自分を名手だとは思っていないんだよね。良いライターであり作曲家だとは思うけど…なんてね!(笑)
とにかく、僕はいつも Tony Banks, Pete Bardens, そして Rick Wakeman の作品を楽しんでいたんだよね。あとは Manfred Mann のムーグの歌声も。
現代のシーンには非常にテクニックのあるミュージシャンがたくさんいるけど、彼らの作品には何かメロディーとソウルが欠けているような気がする。だから僕は、他のどの曲でも演奏できるような速いアルペジオよりも、きちんとしたメロディックなソロの方が好きだし、そのプレイヤーがいかに素晴らしいかをみんなに見せることは何の意味もないと思っているんだ。
Tony Banks, Dave Gilmour, Andy Latimer, Snowy White といった人たちは、わずかな音符とコード構成で息を呑むような演奏をすることができる多才なミュージシャンだよね。

Q3: How did Karfagen come to be? What’s the meaning behind your band name Karfagen?

【ANTONY】: Karfagen – means Carthage, it was my father who advice me that title when I was studying at school. Since than it was title of my project in school, university and still it`s a nice unique title.

Q3: KARFAGEN というバンド名にはどんな意味が込められていますか?

【ANTONY】: KARFAGEN とはウクライナ語でカルタゴのことで、学生時代、父がこのタイトルを教えてくれたんだよね。それ以来、学校、大学での僕のプロジェクトの名前となり、ユニークで素敵だから今も気に入っているよ。

Q4: Are you in Kharkov now? What is the situation? Is it safe there?

【ANTONY】: Together with my wife and little son we`ve driven away from the city on the first day of war.
It was like a worst nightmare in life. Unbelievable that it can happen nowadays. It`s 27th day of War, writing this I don`t know how long it`ll be. My thoughts are with all desperate innocent civil people who lost their homes, relatives, child and parents… There`s so many new born babies left all alone cause their parents were killed…Tears in my eyes… I don`t believe that in 2022 we`ll be victims of such a shameless and cynical crime.
Everyday Kharkiv is under fire now… We all pray for peace. I hope this disaster will ends soon!

Q4: あなたはハリコフ出身ですが、今もあの街にいるのでしょうか?状況はいかがですか?

【ANTONY】: 妻と小さな息子と一緒に、僕たちは戦争が始まった日にあの街から車で逃げ出したんだ。
それは人生最悪の悪夢のようだった。今日でも、こんなことが起こりうるとは信じられないよね。今、戦争が始まって27日目だ。これを書いていても、戦争がいつまで続くか分からないんだよね。
僕の想いは、家、親戚、子供、両親を失ったすべての絶望的な無実の市民と共にある…両親が殺されたため、多くの生まれたばかりの赤ちゃんが一人きりになっているんだ…目に涙が込み上げてくるよ…2022年にもなって、僕たちがこのように恥知らずで皮肉な犯罪の犠牲になるとは思ってもみなかったからね。
毎日、ハリコフが砲撃されている…僕たちは皆、平和を祈っている。この災害が早く終わることを願っているよ。

Q5: The world is angry at Russian aggression. They say it is unforgivable to destroy Ukraine, a beautiful people and country. Perhaps the artwork and music you wrote for “Land of Green and Gold” is the very representation of this beautiful Ukraine, would you agree?

【ANTONY】: Yes, the combination of colors on the artwork are very Ukrainian indeed. I remember lot of my friends were saying: Oh, it`s seen that it is made in Ukraine for sure! )))
This album is the sound of peace and harmony.

Q5: 世界中がロシアの侵略に怒りの声をあげています。美しいウクライナの人、景観、国を破壊するなんて許せないと。
奇しくも、あなたの新作 “Land of Green and Gold” のアートワークや音楽も、美しいウクライナを表象していますよね?

【ANTONY】: そうだね。たしかに、この作品の “色” の組み合わせは、まさにウクライナ的だよね。多くの友人がこう言っていたのを覚えているよ。ああ、これはたしかにウクライナ製だ!ってね(笑)。
このアルバムはね、平和と調和の音なんだよ。

Q6: This album is full of love for prog giants like Camel, Genesis, Pink Floyd, and Gong, right? It is very technical yet emotional. For example, in guitar, we can enjoy the duality of Dave Gilmour and Allan Holdsworth living together, would you agree?

【ANTONY】: Alex Pavlov is fantastic jazz rock guitarist – I like his mixture of Holdsworth and Greg Howe in style. Writing the material for the album, I knew that Alex would be the main “actor”, that`s why i`ve brought more fusion and jazz elements to the sound canvas of the album. Also I`ve tried to recreate the sound and the warmth of the sound of the 70th. With some pastoral atmospheric breaks. To me it`s a very solid well crafted album and I`m so pleased to reed so many positive comments about it.
Straight after the war I`ll release the Karfagen “Land of Green” Bonus disk, that is available now on digital platforms only and first of all on my antonykalugin.bandcamp.com platform.
It will be really interesting addition to Karafgen fans collection..

Q6: このアルバムは、CAMEL, PINK FLOYD, GENESIS, GONG といったプログの巨人たちへの愛情に満ちていますね。テクニカルでありながら、非常にエモーショナルです。
例えば、ギターを聴いていても David Gilmour がいたかと思えば、次の瞬間 Allan Holdsworth がいるというような感じで…

【ANTONY】: Alex Pavlov は素晴らしいジャズロック・ギタリストで、Holdsworth と Greg Howe が混ざったようなスタイルが好きなんだ。アルバムのための素材を書くとき、今回は Alex が主役になることはわかっていた。だから、アルバムのサウンド・キャンバスにフュージョンとジャズの要素をもっと取り入れたんだ。
同時にまた、70年代のサウンドと暖かさも再現しようとした。牧歌的な雰囲気のブレイクもある。僕にとって、このアルバムはとてもソリッドでよくできたアルバムなんだよ。だから、多くのポジティブなコメントをもらって、とても嬉しく思っているんだ。
この戦争が終わったら、KARFAGEN の “Land of Green” のボーナス・ディスクをリリースするつもりだよ。ファンのコレクションに追加されるのは、本当に興味深いものになるだろうね。

Q7: Japanese people also wish to do something to help Ukraine. What are you most in need of now? What is the most effective aid we can provide?

【ANTONY】: Pray for Ukraine, pray for peace, value every peaceful day of your life.
Don’t support Russia with business. Sanctions should be really strict for them!

Q7: ウクライナをなんとか助けたいと望んでいる日本の人たちは大勢います。今最も必要なもの、効果的な援助は何でしょうか?

【ANTONY】: ウクライナのために祈り、平和のために祈ることだね。そしてあなたたちの平和な日常、その価値を噛み締めてほしい。
あとは、経済的にロシアをサポートしないでほしいな。経済制裁は彼らにとって本当に厳しいものだからね!

Q8: We hope to hear your wonderful music again soon. Please tell us what you want to say to the world now.

【ANTONY】: I want to be with my son and wife who are Poland now. I want to walk through the valleys of Green and Gold without fear and tears. Of course I want to go back to studio and work. Now I can only guess if my studio is “alive” there in Kharkiv, as it`s massively destroyed by Russian artillery and planes…But there’s always sunrise even after the darkest night.

Q8: 忌々しいこの戦争が早く終わって、KARFAGEN の新たな音楽が聴けることを願っています。今、世界に伝えたいことは何でしょうか?

【ANTONY】: 今、ポーランドにいる息子と妻と一緒にいたい。”緑と金の谷”を、恐れずに、涙を流さずに歩きたい。もちろん、スタジオに戻って仕事をしたい。今、僕のスタジオがハリコフで “生きている” かどうかは、ロシアの大砲と空爆で大量に破壊された街のことを思えば、推測するしかないんだけど…
それでもね、一番暗い夜の後でも常に日は昇るんだよ。

CAMEL “MIRAGE”

U.K. “U.K.”

THE FLOWER KINGS “RETROPOLIS”

MARILLION “BRAVE”

TRANSATLANTIC “SMPTe”

I hope to visit your beautiful country, to play a few concerts for you!!
I know there`s so many followers of art rock and prog rock music in Japan. I wish you Peace and Happiness – enjoy life, enjoy music and stay creative!!
ps. I like “Ain Soph” band especially their “A Story of Mysterious Forest” 1980 if you don`t know this album by your countrymen – I highly recommend you to discover it!!!Many thanks Best wishes,

いつか日本という美しい国を訪れ、あなたたちのために何度かコンサートを開きたいと思っているんだ!
日本にはアート・ロックやプログ・ロックのフォロワーがたくさんいるよね。僕はあなたたちが平和で幸せであることを祈っているよ。 人生を楽しみ、音楽を楽しみ、そしてクリエイティブであり続けるために!
P.S. 僕は日本の “Ain Soph” というバンドが好きで、特に彼らの1980年の傑作 “A Story of Mysterious Forest” が大好きなんだ。もしこのアルバムを知らないなら、ぜひ知っておくことをお勧めするよ。ありがとう。幸運を!

ANTONY KALUGIN

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